一昨日、Facebookに23歳頃作った人形が流れて来た。とぼけていたら、持ち主から見た?と電話が来た。我が家のゴミ箱に捨ててあったらしい。未だにそうだが、出来てしまった物に私は冷たい。 自分の陶芸用窯を作るため、団地にぶら下がっている物干しを一つ140円で作っていたが、小学校の図工の先生の所に遊びに行って、今こういう粘土がある、と教わり、手持ち無沙汰で作り始めた。数年後、第一回の創作人形展で招待作家となった時だったろうか、主催の粘土メーカーの社長に「石塚さんの使ってる粘土、小学生用ですよ。」慌ててグレードを上げた。 子供の頃から、何かを参考に作るというのが苦手で、架空のジャズ、ブルースマンを作っていたせいで、肖像権が発生しない、よって広告など使い安かったのだろう。 独学でも40年やってりゃ上手くなる。好きなことは努力の必要がないのが幸福である。いや努力の自覚がなく、というべきか。友人には次第に〝魚のいない所に釣り糸を垂れてるように”見えるらしいが、何と言われようと、私が一番見たいのは次の新作である。