浄土宗の寺のため、法然の頭部の制作の準備。今年は法然上人開宗850年だそうだが、年内完成は無理である。迫真の頂相が残されているのが臨済宗の特徴であり、私は仏像には全くといっても良いほど興味がなく、人間が作りたいだけなので、モチーフが臨済宗関連になるのが正直な所である。紙幣に使われる人物の条件が、詳細な写真が残されているのと同じである。 法然はコピーが繰り返された最古の肖像画を元にするが、その解像度は臨済宗の頂相とは比ぶべくもないが、私にも人間は最低でも“こうなっていないとならない“という渡世上のラインがあるので、ディテールアップが必要である。この場合モノをいうのが人の顔相の記憶のデータである。なんとかそこまで持って行きたい。明日には蘭渓道隆の立ち姿制作の準備も始めたい。華奢な割に肩幅がある。