昨晩夕飯を取る前に寝てしまい、明け方目が覚める。テレビで大相撲八百長発覚のニュース。携帯に詳細な八百長手順を残しておく馬鹿力士。これでもうごまかしが効かなくなった。関係者がみんなで守ろうとしていたのに、もう駄目であろう。今回係わった連中だけ切れば良いというわけには、もういかない。知っていることを黙っていた連中も喋りだすだろう。
腹が減ったので朝食を取り、このまま起きているつもりが寝てしまう。昨日疲れてしまって色見本を作りに行けなかったので、中央公論新社まで届けなければならない。急いで麻布十番の田村写真で色見本を作ってもらう。麻布十番駅は、アダージョがどこへ行っても無くなっている頃にも、必ず置いてある。『徳川慶喜と飯田橋を歩く』を貰っておく。昼過ぎに無事届ける。 昨日から三島関連の本を何冊か平行して読んでいる。こういうときは乗り過ごしをくりかえす可能性があるので、日本橋駅ホームのベンチに座り込んで読み続ける。ボディビルで急速に筋肉を付けた三島は、その筋肉を有効に使うスポーツは何が良いか、とボディビルの先生に相談している。そこで剣道を薦められたに係わらずボクシングを始める。文士である三島はヘミングウェイに憧憬されたのであろうか、とあったが、剣道は胴着により身体が露出しない。ただそれだけだったのではないか?せっかくの筋肉を見せたかったに違いないが、結局長続きせず剣道を始める。始めに三島と縁が深い中央公論社の剣道家の出版局長に稽古をつけてもらったという。 ボクシングでは、三島は習ったことしか出来ない。ジャブだったら生真面目にジャブだけ。水に浮かない体質の円谷幸吉が、平泳ぎを続けながら生真面目に沈んでいくのと同じである。知人にも同タイプの人間がいるが、小説も書かないし、走るのも早くないので周囲からはボロクソなのだが、本人は蟲かロボットじみた強靭さで、躁鬱とも無縁である。彼を研究すれば、人類の生き残りのためのヒントがあるのではないか、とさえ思う。
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