途中挫折の可能性を低めるために、長期の予定を立てず3体まで、というのはグッドアイデアだったが、新しいことを始めてしまえば、そんな悠長なことはいってられない。平面的な、陰影(立体感)を与えられたことがない人達を手掛けたい。今の所、松尾芭蕉、葛飾北斎、一休宗純、大覚禅師、無学祖元であるが。浄土宗の法然上人を完成させ、資料として迫真の頂相が残されている臨済宗にこだわらなければ、私が作る踊る一遍上人も見てみたい。一休が尊敬し、二十年間、乞食の中で修行したという大燈国司も、白隠禅師描く乞食大燈像とは違うリアルなアプローチを試みたい。ここに至れば、多少の毒を食っても回る前にくたばるだろうから、健康より食いたいものを食うべきである。毒もものともしない最強の年頃といえなくもない。それを友人にいったら、お前が身体にいいもの食ってるとこ見たことないけど?といわれた。