英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

競争社会の入口

2013年07月05日 | 指導現場にて
すべての中学で1学期期末テストが終わりました。中1生にとっては中学初めてのテスト。おそらく、中学3年間で最も簡単で最も点数が取れるテストです。

テスト結果とともに配られる度数分布表を見て気づくことは、5教科500点満点で400点以上を取る生徒がいる一方で、半分くらいの点数しか取れていない生徒もいるということです。小学校からの遊び気分が抜けず、勉強に対する認識が甘いままにテストを受けてしまっていると思われます。

このテスト結果によって通知票がつけられ、その内申点によって今後の進路が決まってきます。本気でやればもっと取れたはずなのに、小学生からの気分が抜けず「テストなんてどうにかなるさ」という気持ちで受けてしまった生徒たちもいるでしょう。しかし、このテスト結果を受けて成績をつけるのが“大人”である先生。つまり、自分の出した結果によってその後の道が決まってくるという大人社会に足を一歩を踏み入れるのが中学最初のテストであると私は考えます。

この現状に気づかないまま、今後の中学生活を送っていくとしたら・・・。もちろん、テストの点数だけが、その生徒の人格や人生を担保するすべてではありません。しかし、揺ぎ無い事実として、点数がつけられ、勝ち組と負け組みのふるい分けが始まるのです。還元すれば、中学は競争社会の入口なのです。

先日のフジ系「あすなろラボ」で、東進ハイスクールの林先生が「東大に進む子供たちは、周囲の大人達に拾われてきた」と言われていたのが印象に残りました。人生の分岐点になるであろう時に、関わっている大人たちが子供たちに進むべき道を説き、導いてきたということです。

私の場合、中1の1学期は数学がかなりピンチでした。数学の教科担任が新卒の気弱な先生で、授業がうるさくなっても注意できず、今思えば、数学の授業は“崩壊”していました。みんなおしゃべりをして、好き勝手なことをやっている。そんな状態だったから、正負の計算も分からず、-5+(-2)の答えがなぜ-7になるかテスト前日まで分かっていませんでした。しかし、テスト前日の夜、私を見かねた姉がしっかりと教えてくれ、自分の過去問を出してきてくれたりして、深夜2時過ぎまで付き合ってくれました。そんな姿を見た母も、夜食を用意して勉強に付き合ってくれ、一学期のテストを90点平均で乗り切ることが出来ました。今思えば、あの夜の家族の応援がなければ、その後に歩む道もまったく違っていたと思います。

「たかがテスト」ではなく、今後の人生を決めていく上で大きな判定材料である勉強の大切さをいかに気づかせるか。そして、子ども達自身が自ら努力できるように育てる。それが、指導者と親の役割ではないかと思います。


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