「XXさん、 お願いがあるんだけど・・・」
「ん! どしたん?」 と始まる会話。
教えてくれる? 話を聞いてくれる? やってくれるかな? 助けてくれないかな? 等々、
僕にとってそういったリクエストは珍しい事じゃなくて、 年がら年中有る。
中身は、仕事(電気・電子・機械、科学・空調・建築、英訳や通訳、設計等)の話から始まって、車の修理、増改築やリフォーム、
法律相談、私生活の相談、範囲は際限なく、自分の知りうる事の全てになる。
「今朝はなんだべな?」と、詳しく話を聞くと、乗っている車(敷地の整備をしてくれている造園業者さん)がまだ調子悪く、
以前も”エンジンが掛らない!” という事が起きたんですけど、 その時はスターターから始まり、 セーフティスイッチまで点検して、
結果的に”イグニッションスイッチ”に問題があるよ!と教えたんだけど・・・・ 汗
季節柄、しばらく来ていなかったので、 てっきりその部品の交換をしたのだと思ってました。
ところが、車をディーラーに持っていったところ、 イグニッションスイッチには問題無いと言われ、 あちこちいじったらしくて、
結果としてさらに車の様子がおかしくなったとか何とか・・・
あげくに「車が古いので、原因不明ですし、寿命だから乗り換えた方がいいです」と、ろくに調べもせずに新車への買い換えを勧められたとか何とか。
で、そのおかしくなった?車を乗ってきて、何とかならないかな!?と言うのが事の次第。
基本的に、ヒントや原因の追求、それによってどうするか?等のアドバイスはするけど、それ以上はやらないのが僕の基本的姿勢。
というのは、依頼に関して全部やっていると際限ない時間を消費するし、切りが無い。
原因と解決方法が判れば、後は誰にでも出来るわけで、そのくらいは自分でやってね!と逆にお願いしたいくらいなんです。
相手が”ディーラーだから大丈夫”と思って行ったみたいなんですが、基本的にディーラーはこうした案件に対して極めて悪質で、
要は ”そんな物何時までも乗ってないで、新しい車を買えよ! このやろ。 ”というのが、 本質。
故にね、僕の場合のディーラーとの基本的な付き合い方は、自分に必要な資料を出してもらい、部品だけを注文する場所。
整備に関しては極めて幼稚で、 整備学校を卒業して数年間だけ綺麗な車(新車から5~6年数年落ち程度まで)を整備させて、
後は本人の意志なんかなおざりで営業職に廻したがるのもディーラー。
当然、その整備技術は未熟そのものだし、 お粗末。
以前、センターマフラーを注文した事から、 トヨタのディーラーに交換を依頼したことが一度ある。
基本的に整備を任せる場合は、 ”部品を注文した処に任せる”のも僕の基本姿勢なんだけど、
車は、以前乗っていたハイエースの100系キャンピングカーで、作業はエキパイから先のセンターマフラーの交換。
*リフト無いと極めて面倒な作業
その際、センターマフラーとエキパイを接続する部分のスタッドボルトは、サビと熱で固着したりするので、
「必ずナット緩める前にワイヤブラシで磨き、その上にダイスを通してからナット緩めてね、あっ!ペネトン(浸透剤)かけてしばらくしてからやるようにね!」と、出てきた整備士にもお願いした。
トヨタのディーラー工場から、「終わりました!」と連絡が来て、 車を引き取りに行った際に、 言ったとおりの作業をしたかな?と
下を覗いて(当然です)唖然。
僕の方からした指示を全く無視、力任せに緩めたのがすぐ判る。
これがディーラー整備の現実です。
ムカムカして、「なんで基本セオリー通りにやらないの!」といったら、その整備士ぽかんとしてる。
意味がまったく理解できないようで、 折れる可能性の高いところは、それなりの下準備をしなければならないという、極常識的且つ当たり前の事を全く知らず、ただ緩めるのが整備だと思っている。
*メーカーの整備マニュアルにはそうした事は書いてないので、ある意味その通りの作業ですが。
さすがに呆れて、「なんで指示通りにやらなかったの?」と、部品注文と整備を引き受けたカウンターの人間にも問うたら、
全く申し伝えをしていないことが判明。
ディーラーとは、こういった場所なんです。
もしスタッドボルトが折れれば、 エキパイまるごと取り外して、 リムーバーつかって折れたボルト抜こうともせずに ”これもう駄目なので新しいエキパイ注文します”と平気で来る。
エクストラクターでのトライや、ドリルで穴を穿ち、再度タップ立てて新しいスタッドボルトを取り付ける程度の概念すら存在しない。
こうした傾向はトヨタに多い。 客より知識があって偉いと思っているのかどうかは不明(笑)
ついでにだが、 何にせよ態度が悪く、 整備マニュアルのコピーすら客に(僕に)糞文句を言いながらやるのが日産。
新車を買ってくれる人間がお客さんで有って、後はどうでも良いわけだ。
と、話がだいぶ飛んでしまったので戻しますが、その不調になった車ですが、頼まれた以上はやります。
そうそう、 よく、ディーラーから車が出てきて、 お客さんが遠くに行くまで立ち続けて、最後にお辞儀。
「バッカじゃ無いの?」 営業マンは、お札に頭をさげているわけで、 お客さんに頭を下げているわけでは無いのだよ。
実に気持ちの悪い、日本の悪しき習慣?でもある。
話は戻りますが、 あちこち調べると、 何でこんなことしているの?と甚だ疑問を持たざるを得ない作業の跡。
あえて書きませんが、”いい加減すぎ!” コネクターくらいきちんとはめたら!、調整をいい加減にしちゃ~ならんでしょ!ねえディラーさん!
そのほか、エンジン系統の一つ一つを調べて、こちらは全てOKになった。
で、以前から多分ここが駄目だろうな・・・・と見ていたイグニッションスイッチを取り外し、オーバーホール開始。
バラけたパーツを見ると、スターター回路と直に連動している接点に、焼けと、経年劣化による皮膜や接触不良になるような穴(正確には凹み)が出来ていた。
これじゃ~エンジン掛らないことがあるよね。
ただ、こんなスイッチ内部の銅製部品なんかパーツで出ているはずもなく、とりあえずはファイル(ヤスリ)使って可能な限り平坦にして、
当然その部分はへこむので接点プレートをその部分だけすこし持ち上げるように曲げ加工して、組み立て。
作業後の写真が下
出来上がったのをキーシリンダの後ろに取り付け、 キーを挿しこんで廻すと、当たり前ですが、軽いスターター音を響かせてエンジンが始動。
そのあと、キーの回し方を変えたり、時間を少し空けたりして 10回ほど試みた結果。
全く問題なし。
ただね、これってあくまでも応急処置。
車の持ち主にそう伝えて、 「新しいスイッチを取り寄せた方が良いよ!」と言ったら、 なんでも純正で価格が1万近いとか何とかで、
となりゃ~こっちで社外品を探すしか無い。
送料込みで2600円の物が有ったので、僕が代理注文。
しかし・・・・こうした整備が出来る事を、廻りには余り言わないのですが、 この業者さんが、年中草刈り機の故障が有ることから、
その度に直したり、どの部品が壊れている(不調とも)か教えている間にすっかり専属整備士状態。
まあ、草刈り機は特殊な機械故に、個人で注文しても部品が出ることも無く、ただ、向こうに良いなりにならずに助かっているらしい事は、
話に聞いている訳ですが、
やっぱり、「ありがとうございます!」といわれてしまうと悪い気が全くしない、翔です。