帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

海・南風・そして何より”真夏の太陽”が大好きな翔です。

「よろしく!」  

災害に備えて、純水を造り出す、逆浸透膜式浄水器 その2

2019年02月21日 | Weblog

続き!

その1では、逆浸透膜の浄水ユニットを入手して、問題はそれに水を圧送するポンプの話まででした。

で、実際に入手したのはこれ。

米国沿岸警備隊や、 日本の自衛隊、 その他世界中の軍隊で使用している 緊急時飲料水確保装置。

脱出用の筏(イカダ)に標準装備されているもので、これ一つあれば、いくらでも純粋(最大5万リットル)が造り出せるという代物。

中古品を4台ほど手に入れて、まずは圧力テストをして漏れが無いかどうか?を確認

ただ、このうちの1台は肝心なケースそのものが破損していましたので、 実際に使えるのは3台。

自分の家、息子夫婦の家、 そして僕の親の家、分です

 

この装置、構造的には極めて簡単で、 下の図の通りです。

単純にポンプとメンバレン(逆浸透膜ユニット)だけの構造。

非常によくできていて、 海水を吸い込んで、浄水して、吐き出す。

+エナジーリカバリーシステムで 浄水に使用する以外の圧力を還元(50%~90%)することで、レバー操作をできるだけ軽くする構造。

排水は浄水で純水を作り出した分、 塩分濃度が濃くなります。

 

4台の内の、ユニット内部に収納されてい中古メンバレン(逆浸透膜)ですが、一本だけまだ使える状態でしたけど、他のは、全部さしこみネック部分が割れてました。

僕が欲しいのはポンプ部分だけですので、 どうせ捨てるからどうでもいいんですが、 生きていた一本で、

どの程度の浄水力が有るかを実際に試してみました。

ちなみに、 メンバレンそのものは単なる科学膜ですから、 腐敗という概念は存在しません。

 

ただ、乾かしてはいけない構造故に、新品みたいに保存液で満たされているならともかくも、中古で使用したものが密封されているのは、

雑菌が繁殖するわけです。

 

だた、至極当たりまえの事ですが、そんなもの、 実際に操作してしまえば、イン側は真新しい水に入れ替わり、 浸透膜のOUT側はこれまた流れてしまうので、

関係ないし、そもそもが 塩のイオンより小さなビールスや有害物資等は存在しないので、問題は有りません。

後は気持ちの問題だけ??? (笑)

 

実験は簡単で、バケツに塩をドカッと入れ、  レバーをキコキコと操作。

しばらくするとレバーにそれなりの重さ(といってもかなり軽いです)がかかり、純水が出始める。

しばらくこの水を流し続けて、”きれいになったろうな、多分”という、自分の感覚のところで、 コップに受けを開始。

 

レバーを往復一回の操作=2秒のペースで操作するとの事ですが、普通の浄水器じゃない、特殊な浸透膜を透過させる為に、 350mLのコップが満たされるのに数分かかります。

1時間で4L程度の能力らしいですが・・・・

 

濾された水ですが、完全に無色、無臭、透明。

かなり濃いめに塩水を造ったのもあり、 大丈夫と解っていても何となく怖いまま、溜まった純水を口に含んでみます。

「おっ!!  あらら! マジで水、 まったく塩の味が感じられない。

 

さすがに飲むことは避けましたが(新品なら大丈夫なのは間違いないのですが)、マジで驚きです。

 

「このまま使えるな~~~~」とか思ったんですが、 壊れてしまっているメンバレンを新品に交換すると価格的にかなりします。

なので、 これは外部に同じく逆浸透膜式の浄水ユニットを接続して使います。

 

さて、分解ですが、 メンバレンはこんな風にケースの中に入っています。

取り出してみると、こんな感じ。

水を吸い込む部分にはメッシュのフィルターが設けられてます。

メンバレンケースは 丈夫で圧に耐える グラスウール製でした。

 

さてと、分解及び改造する為にホースを切断。

このポンプ部分が必要なんですね~ 

ポンプ部のメンバレン挿し込み部分はこんな感じ。

これをどう改造するか?というと、 下の図の様にする。

単に純水の出口をプラグして、水が出ないようにするだけ(笑) 

 

プラグすると、 ポンプのシリンダー圧力はそのままの圧で本体から排出され、

本体内部にある、メンバレンの為の”適正水圧を作り出す機能”は役割を果たさなくなるので、単なるバルブになります。

 

本来なら、往復するアームの操作で一回目は水を吸い込み、次のストロークで純水を造りながら無駄な水を排出するんですが。

プラグすると、 この往復機能をそのまま送水に使えます。

 

 

ちなみにこの浄水器ユニット内で、メンバレンに作用する圧は55Barらしくて、その割には純水の生産量はあまり多くありません。

 

で、これを4段式逆浸透膜ユニットに接続して圧をかける訳ですが、 それの一番効率が良い圧力が50psi=3.5Bar程度。

 

ピストンの径はバラシた感じでは4㎝程度有り、シリンダ内でのピストンの可動範囲からすると、かなりの流量が得られます。

=純水の生産量が多い?事になりますが、実際に テストで純水を造っている間の排出水の勢いはかなり物でした。

 

*切りはなったホースの中で、必要なのは 給水の為の物で、これはきれいに洗って乾かして丸めておく。

 

その3へ続く