親戚の家からもらってきた中古の ウォシュレット いや これ商品名なので 正確には温水洗浄便座。
一度取り付けてテストを一週間してみましたが やはり動きが今一つなのと、臭気がする。
で、O/Hをすることにしました。
どうせなので分解して どんな中身なのかを見てみることに。
両サイドのネジ、裏側の 臭気分解触媒とフィルターを取り外して カバーのツメを外すと ユニットアッセンブリーが取り出せます。
そのあと便座に行く配線を取り外します。
左がコントロール&表示基盤、 そのすぐ右側にビニールみたいおおわれているのが暖房便座の配線。
右のユニットは 上蓋の開閉検知のスイッチと 黒い部品は便座がドカンと閉まらないようにするためのダンパー。
ユニット全体の上から写真がこれ、
全てのコネクタを外して 基盤を取り外しますが、 さすがに当時のナショナルは水に弱い心臓部をぜんぶシリコンで多いつくし
湿気から基盤を完全に守っています、 で、発熱する部分はきちんとむき出している。
松下幸之助さんの作り上げた公然とリストラなんかしない健全な企業体であった頃の名残が残っている、今の異様な会社と
なる前の物造りで、良い部分がまだしっかり生きています。
基盤ユニット外した 流水系全体。
まず水の導入部
黒い細い線の流れで外部から水が流れていきます。 赤にはフィルターが入っています。 これが詰まると水が全く出ない。
定期的な清掃が必要な部分です。
黄色は電磁弁 小さい部品ですが、水圧をうまく利用して 水色部に入っている弁を開ける構造で これ壊れるとフィルター詰まり
と同じになり水が全く出ません。 トワレの場合、便座に座ってカチンという音とともに少しだけ水が流れるようになっているので、座ってシーンとしていたら
この弁の故障か人感センサーのトラブルですね。 黒矢印は 大気圧を吸ったり吐いたり 内部の無駄な圧を逃がすためのリリーフチューブ、
フラッパーバルブの動作を助けます。 緑のチューブは余水吐きですね。
取り外すとこんな感じ
余水吐いたりするフラッパーバルブ部は分解するとこんな感じ。 あら、爪が一つ折れちゃった・・・
流体圧と、それを止めたり流したりというのは実のところ非常に難しいんです、流体論(油・空気・水)学んだ僕でも完全な
設計は難しいですから。
特に慣性の大きな水はウォーターハンマーとなりやすく、長い時間に樹脂へ衝撃を与え続けますから、うまく逃がさないとある日突然
パイプがパッキリ折れたりします。
黒いフラッパーバルブが見えますね。
先ほどのリリーフチューブは 洗浄のノズルの真横に導かれて排水されます。
ボイラー部
赤がボイラー、瞬間的にお湯を沸かして供給する半導体セラミックヒーターかなんかが使われていると思われます。
サイドの銅板のところにパワートランジスタ? FET?が二つ取り付けられていて、 電圧制御にて 湯温を調整している。
ボイラーにはいくつかのセンサーが付いていますね。
水色が 異常温度検出で、万が一制御できずに高温のお湯になるような事態が発生すると これが動作してボイラーシステムのヒーティングを
をシャットアウトします。
黄色は湯音制御のためのセンサー で、ボイラーで沸かされたお湯が一定温度か検出します。
赤は流量センサー 水車みたいなのが回り、両側から挟み込むようにして光学センサーがカウントすることでどのくらい水が流れているか
を読みます。 この部品結構重要で、 ノズルのトラブル等が発生して一定時間無いにきめられた流量の水が流れないと ポンプを
停止させる役割もしています。
お湯は 温度をセンサーで見ながら ボイラーのヒーターにかける電圧制御して一定温度を保つシステムですね。
拡大写真 赤い矢印が水の流れ 緑は流入する水温度を測るセンサーですね。
ポンプ部
ボイラーから出た水は加圧ポンプに送られます。 流れは黒矢印の通り。
ポンプ部をアッセンブリーで取り外してみます。 黄色いのがポンプで モータにより駆動されています。
そして洗浄とビデの切り替え、リズム噴射等々、を行うのがこれ。 見た目はステッピングモータみたいなのですが、
配線の本数から 単なる回転モーターではなく 切り替えのためのステッピングまでしているモーターと思われます。
内部行動が詳しくわからないのが残念です。 分解すればよかったかな~ 汗
次はノズル。 後ろの配管はノズル押し出し 真ん中上と下にある配管は ノズル洗浄用。
動きは両方に水圧かけてノズルを洗いながら伸ばし、最後に両方の水圧が合わさって 噴射するという構造ですね。
なので、いつまでたってもボショボショ水が出ているだけで、ノズルが伸びてこない場合は、ノズルの動きが悪い場合が多く
分解清掃すれば直りますね、見ただけで解る。
ちなみに、ボショボショがいつまでも続くと、先ほど説明した流量センサーが働いてポンプの破損を防ぎます。
それではノズル分解。 見せたくない キチャない部分 は塗りつぶし(笑)
裏を外すと 水圧で押されるピストン構造がわかる。 真ん中に穴あいているのはノズルの内部を洗う為の導水口ですね。
で、ノズルそのものの戻りはスプリング圧 です単純。
さてとここまでが 流水機構ぜんぶです。
次は脱臭 乾燥 機構、洗浄や漂白 、その他組立ですが、その2へ続きます。