数週間前にやった事の記事ですが、今頃アップしました。 なははは!
新車のキャンピングカー、NUTS RV車の”クレソン”を購入した友人が、ピカピカの新車でやってきた。
https://nutsrv.co.jp/lineup/cresson/
なんでか?というと、電源を自動的に切替えるシステムを載せることで、走行時にエアコンや電子レンジとかを、何の操作を必要とせずに”自由に使える”様にして欲しい!
というオーダーを納車直後受けていて、その為に僕の方で作成したシステムを載せる為です。
彼のリクエストの内容を簡単にまとめると次の様になる。
・外部電源、インバーター電源、ポータブル電源の3つが全自動で切替えられるようにしてほしい。
・走行時に、100V系統に電圧が自動供給される様にして、それにより、いつでも特別な操作無しでエアコン駆動できるようにしてほしい。
+エアコンをインバーター駆動しながらの走行となるが、バッテリーができる限り上がらないように、容量計算して
システム構築をして欲しい。
・エンジン停止時と同時にインバーターの電源が自動的に切れるようにし、=100V供給を自動的に遮断すること。
その状態において、必要な時に、マニュアルスイッチで簡単にインバーター電源をON/OFF出来るようにしてほしい。
・電源の最優先は外部電源、次がポータブル電源、最後がインバーター電源であること。
ちなみにポータブル電源はあくまで緊急時の使用なので、簡単に配線を外して屋外で使用できるようにして欲しい。
・外部電源を供給中は、バッテリーに自動的充電して、インバーター使用時は循環電流が流れない回路構成。
尚且つ、マニュアルにてインバーター使用時には、外部電源からの電力供給を自動的に遮断すること。
そしてインバーターをマニュアル停止と同時に、再び外部電源に自動切り替えられる様にしてほしい。
・出来るだけ現行の配線に手を加えない、最低、最小のシステム変更で有って、簡単に元に戻せるようにしてもらいたい。
・使用条件下で、スマートホンにより、サブバッテリーの状態を24時間、簡単に監視できるようにしてもらいたい。
という、要望でした。
そうなんだ、 要は”この条件を全部満たせ”ば良いんでしょ!? なら OK! という事でシステム作成を開始した僕ですが、
友人は、その出来上がった物を取り付けに来たという事。
なんです
以前、下調べで一度来てもらい、電装系を見せてもらっていたのと、配線のワンライン・ダイヤグラムが納車時に有ったんで、
システム構築はそんなに難しい物ではありませんでしたが、 さすがに取り付け後に電源を入れる時には多少緊張しました。
設置後は、一つ一つ課題条件を造り出してテストを行い、 程なく全てをクリア。
フル・オートマチックにて電源系統が使えるようになった彼は、大喜び。
金額的に、こちらにもらう小遣い分を含んで4万(ウルトラ友人価格)ですから、かなり安いわけですが。
ショップなら多分工賃含んで15万位かと・・・・
システム的に、”走行時”のキャビン設置(100Vエアコン)はインバーター電力で全て賄いますが、エンジン回転の低い状態だとやはり放電気味となる可能性があるので、
その辺はサブバッテリーを自分で増設してもらう事を話しましたが、
実際にエアコンを稼働させている時に流れる電流はそんなに大きな物では無く、これは載せられているエアコン性能が凄い省エネ型で有るから。
今回は、エンジンに搭載されているオルターネーターの発電容量と、既存の走行充電装置やバッテリー充電器の能力等から、走行充電しながらの使用に耐えると判断しました。
以下、大雑把ですが、車載走行充電器の限界から、最大充電電流は60A位が妥当。
電力にして14.5Vx60A=870Wとなり、インバーターの効率を90%として、約783Wの供給力。
オルターネーターの出力から走行充電系統が設計されているとすると、効率50%以上の運転を保った状態では エアコンを付けていてもバッテリーの放電はほとんど無く、
ただ、さすがにずっと順調に道路を走れるという事は有りませんので、信号で停止時などは放電します。
インバーターエアコンの始動時は、室内温度も高いので最大電力(大体750W)で動いても、室内が冷えてくればその半分程度の電力消費になります。
その辺からも、バッテリーの充放電を余り気にしなくて良いのですが、今はサブバッテリーが一つしか載ってないので、 冷蔵庫含めてDC12V系を余裕を持って使うには不安があります。
最低200Ah、で出来れば300Ahは欲しいところです。
と、その友人には話しましたが、今回、システム的にバッテリーの状態(充放電状態)をグラフィック表示までして監視出来るように、それをさらにスマホで見られる仕様としました。
Bluetooth接続でアプリによる簡単監視、そしてバッテリーに何か異常が起きた時も、スマホに通報してくれる様にした訳ですが、
これは初めから車載されているDC系統監視用のVotronic(バッテリーコンピューター)とは別に、単独監視装置として、私の方でシステム一体として搭載しました。
全ての点検が終わり、スマホに表示される各種のデーターを見た彼は、 これまで見たことが無いような嬉しい顔でして、
設計から取り付け、調整まで行った僕もこれだけ喜んでくれるとさすがに嬉しいです。
まあ、そんなわけで、ウキウキしながら帰って行く車の後ろ姿を見送る、翔でした。 てへへ