「大体、約」を表わす語に、around, about, approximatelyがある。
英文ライティングではこれをうまく使い分けたいと思うが、今一つ違いがわからない。
デイビッド・セインの『ネイティブが教える ほんとうの英語の前置詞の使い方』には、それがわかりやすく記されていた。
http://webshop.kenkyusha.co.jp/book/978-4-327-45262-9.html
一部引用する。
○Practical Example
次の例文を、around, about, approximately の違いを出して日本語にすると、どうなるでしょう?
1. We’ll get there at around 3:00.
2. We’ll get there at about 3:00.
3. We’ll get there at approximately 3:00.
ネイティブの解釈はこうなります。
1. 大体3時頃にそこへ着くよ。
2. 3時をめざしてその頃にはそこへ着くよ。
3. 3時頃にそこへ着くよ。
about = around と考えている人は多いようですが、ネイティブは「about はaroundより正確で、around はabout より大雑把」に感じます。そのため、1のaround 3:00 は「大体3時頃」とかなり曖昧で幅のある表現ですが、2のabout 3:00 はaround より3時 に近い、より正確な時間を指します。
またaround は「…頃、約…」の意味しかありませんが、about には「…頃、約…」のほか「…の前」というニュアンスがあります。
たとえば、It’s around 3:00. なら「大体3時頃だ」ですが、It’s about 3:00. なら「(今3時前だが)もう少しで3時だ」となります。
3 のapproximately は副詞ですが、around やabout の代わりによく使われます。about に近い使い方で、大体ではあるが、なるべく正確に表現したい場合に用います。正確な値に近いことを強調した語、と考えてもいいかもしれません。We’ll get there at approximately 3:00. は「ほぼ3時で、前後するとしてもほんの数分」というイメージで、It’s approximately 3:00. なら「ほぼ3時だ」となります。曖昧な順に並べれば、around → about / approximately となるでしょう。
とてもわかりやすい説明だ。
●Extra Point
では、approximatelyを使った用例を。
◎Extra Example
"What time are we boarding?"
"We will be boarding the airplane in approximately 10 minutes."
「搭乗時間は何時ですか?」
「約10分後になります」
それでは、
1. It’ll cost around 50 dollars.
2. It’ll cost about 50 dollars.
3. It’ll cost approximately 50 dollars. の違いはどうだろうか?
これは明日のGetUpEnglishで説明する。
『ネイティブが教える ほんとうの英語の前置詞の使い方』、ぜひ1冊備えておきたい。
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