ディズニーテーマパークの思い出を振り返り、また訪れてみたいと思う1冊
……芸術の想像力によって生み出されたディズニーテーマパークのポスターは、どれも各アトラクションの特色を生き生きと伝えている。中には長い歴史を持つアトラクションの驚異を再燃し、60年以上色あせない魅力を今に伝えるポスターもある。このようにしてディズニーテーマパークのアトラクションポスターは、ディズニーパークでともに楽しく過ごした思い出につながる共通のイメージを、わたしたちの意識の中に呼び起こしてくれるのだ。
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ディズニーテーマパークには、アトラクションポスターが数多く貼られている。どれも各アトラクションの魅力を生き生きと伝えている。だが、アトラクションポスターをじっくり見たことがある人は意外と少ないかもしれない。ディズニーテーマパークの魔法のゲートをくぐれば、パーク内のアトラクションを存分に楽しみたいし、ディズニーのキャラクターが登場するパレードなど、見逃せないものがたくさんあるからだ。
本書『続 ディズニーテーマパーク ポスターコレクション』は、パーク内で見落としてしまったかもしれない魅力的なポスターを多数収録した1冊だ。ちょうど10年前の2013年に出版され、何度も版を重ねる『ディズニーテーマパーク ポスターコレクション』の続編となる。
In the years since the new millennium began, creative teams at Disney have introduced new ways of extending a visit to a Disney theme park well beyond the time spent within the magical gates. Advances in media and digital connectivity make it possible to heighten the anticipation for an upcoming visit, and afterward, continue the experience with memories that guests can reflect back on over a lifetime.
21世紀に入り、ディズニーのクリエイティブチームは、ゲスト(来園者)に魔法のゲート内で実際に過ごしてもらうだけでなく、これまでにないさまざまな形でテーマパークを訪れてもらう方法を続々と提案している。メディアとインターネットの発達により、ゲストは次の訪問を楽しみにするだけでなく、楽しかったパークでの思い出を生涯振り返ることができる。
ディズニーテーマパークの魅力はまさにこういうことだ。行ってすごく楽しかったけど、そこで撮った写真、買って帰ったグッズを見ると、また行きたくなる。21世紀初頭のインターネットの時代には世界中の人たちが楽しい思い出をSNSにUPしている。あなたもこの『続 ディズニーテーマパーク ポスターコレクション』を開けば、楽しかったパークの思い出を振り返り、また訪れてみたいときっと思うだろう。
本書『続 ディズニーテーマパーク ポスターコレクション』には、カリフォルニア州のディズニーランドとディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー、フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールド、ディズニーランド・パリ、そして日本の東京ディズニーランドと東京ディズニーシーのポスターが何枚も収録されている(東京ディズニーシーのポスターだけでも『タワー・オブ・テラー』『ソアリン:ファンタスティック・フライト』『レジェンド・オブ・ミシカ』『ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバル』『キング・トリトンのコンサート』『ニモ&フレンズ・シーライダー』などが掲載されている)。どのパークのポスターもウォルト・ディズニー・イマジニアリングの精鋭スタッフによる一級の芸術品で、詳細な解説とともに楽しめる。大判サイズの本に印刷されているから、大変な迫力だ。
2023年、ウォルト・ディズニー・カンパニーは創立100周年を迎え、東京ディズニーリゾートは開園40周年を迎えた。この記念すべき年にふさわしい1冊、ぜひ多くの皆さんに手に取っていただきたい。
……最近は専門性が高く、必然的に翻訳の難易度の高い本を担当することが多い上杉には、すごく華やかな1冊だ。そしてもうひとつご報告したいことがある。本書に加えて、本書収録のポスター画をまとめた「ポストカード集」もこのあと2冊刊行されるが、それをあわせると、なんと講談社で50冊の翻訳書を担当させていただいていることになる。上杉の刊行した翻訳書は今のところ約90冊だが、半分以上、講談社からの出版だ。これはすごいことだ。
そして実は講談社を創業した野間清治(1878〜1938年)は桐生出身! 桐生と縁のある講談社から50冊の翻訳書を刊行! 感無量です。
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お知らせ この豪華な『続 ディズニーテーマパーク ポスターコレクション』を講談社のご提供により、上杉隼人さんのサイン入りで読者1名にプレゼントします。8月29日の『桐生タイムス』紙面をご覧ください。
『続 ディズニーテーマパーク ポスターコレクション』
編 ウォルト・ディズニー・イマジニアリング/講談社
文 ダニー・ハンケ
デザイン ヴァネッサ・ハント
イントロダクション トニー・バクスター
訳者 上杉隼人
講談社
上杉隼人(うえすぎはやと)
編集者、翻訳者(英日、日英)、英文ライター・インタビュアー、英語・翻訳講師。桐生高校卒業、早稲田大学教育学部英語英文学科卒業、同専攻科(現在の大学院の前身)修了。訳書にマーク・トウェーン『ハックルベリー・フィンの冒険』(上・下、講談社)、ジョリー・フレミング『「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方』(文芸春秋)、ウィニフレッド・バード『日本の自然をいただきます──山菜・海藻をさがす旅』(亜紀書房)、マイク・バーフィールド『ようこそ! おしゃべり歴史博物館』(すばる舎)など多数(日英翻訳をあわせて90冊以上)。現在、2023年後半最大の話題書の1冊を鋭意翻訳中。