ジョー・ノーマン 上杉隼人
1,980円 (税込)
発売日2024年04月08日
ジャンルノンフィクション
英国の名門パブリックスクール(中高一貫校)が伝授する「本物の教養」が学べる一冊!
〈世界の大学ランキング8年連続1位〉のオックスフォード大学やケンブリッジ大学へ、卒業生の多くが進学。
歴代首相を40人近く輩出、全寮制で『ハリー・ポッター』の舞台にもなった。
秘密主義のヴェールに包まれエリートのみに伝授されてきた〈教育の奥義〉を、あますことなく公開する。
♦︎「本物の教養」を支える〈読み〉〈書き〉〈ストーリーづくり〉とは?
・アリストテレス、ヘーゲルに学ぶ、知的で魅力的な文章を書く秘訣
・ 相手を説得するには「エトス」「ロゴス」「パトス」を駆使せよ
・「エトス=倫理」「ロゴス=論理」「パトス=感情」の本質とは
・「何を議論するか」「相手は誰か」「あなたは誰か」に応じ比率を変えよ
・「科学」と「文学」とが対立した場合はどうするか
・ 思考と教養のベースとして数百冊の選び抜かれた本を読め(動画はNG)
・「伝統的な貴族」ではなく「知の貴族」たれ
♦︎英国エリート名門校生徒の必読書114冊を解説つきで紹介!
・『わたしを離さないで』『グレート・ギャツビー』『自負と偏見』『不思議の国のアリス』『銀河ヒッチハイク・ガイド』『動物農場』『サピエンス全史』『ホーキング、宇宙を語る』『妻を帽子と間違えた男』『フェルマーの最終定理』『緋色の研究』ほか登場
・ノンフィションとフィクションの両方を、バランスよく読め
・文系本も理系本も、両方をバランスよく読め
・『源氏物語』は、恋愛、栄光と没落、権力闘争を描いた名作だ。『武士道』は、日本以上に世界で有名
一生ものの教養が身につく究極の学び本。
〈ビジネスパーソンの学び直し〉にも最高の一冊!
Joe Normanの The Super Tutor: The best education money can buy in 7 short chaptersを熱心に読んでいる。
https://www.amazon.co.uk/Super-Tutor-education-money-chapters/dp/1780723865
本の選び方について、とてもいいことが書かれていた。
本日のGetUpEnglishはその一節を紹介しよう。
I realise the way I’ve phrased this assumes you’ll be buying your books on Amazon – another nail in the coffin for bookshops. Actually, bookshops have one huge advantage over online behemoths, and it’s that they don’t stock every book in the world. They only have so much shelf space, so they only have the good ones – books chosen by people with expertise and taste.
I particularly like the taste of the people who work in Daunt Books and Waterstones is really good these days too. Unfortunately, I’ve barely left the flat in the past four years – I’ve been writing this book – so it’s been online shopping or nothing.
これを書きながら、アマゾンでの購入を考えていることに気づいた。アマゾンが出てきて以来、多くの書店が閉店に追い込まれている。
だが、リアル書店にはどこの巨大なオンライン書店にもできないことがひとつある。それは、リアル書店は世界中のすべての本を取りそろえられないことだ。スペースが限られているから、専門知識とセンスを備えた書店員が厳選する良質の本しか置けない。
わたしは特にドーント書店とウォーターストーン書店の店員の好みが好きだ。
残念ながらここ四年ほどあまり外に出ず(この本を書いていたこともある)、もっぱらオンラインでほとんど済ませてしまっているが。
イギリスのドーント書店やウォーターストーン書店に行ってみたいし、この著者にもぜひ会ってみたい。
イギリスへの留学を考える方にIELTSやTOEFLの指導をしているが、そのために参考になる本をいつも探している。
すでに2022/10/09のGetUpEnglishで紹介したが、
https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/36833225cbabc6055538ff24bad8c30a
Joe Normanの The Super Tutor: The best education money can buy in 7 short chaptersがいちばん参考になる。
https://www.amazon.co.uk/Super-Tutor-education-money-chapters/dp/1780723865
イートン校などの名門に入るために読んでおきたい本を紹介し、それをどう読むべきかが豊富な用例とあわせて実にわかりやすく説明されている。
本書を読んでいると、イギリス文学、ヨーロッパ文学の成り立ちと歴史も自然と理解できる。
本日のGetUpEnglishもこの本の一節を紹介しよう。
ノーベル賞作家、Kazuo Ishiguroについて次のように書いている。
Does the English-Japanese novelist Kazuo Ishiguro only read books by English-Japanese writers? No; he wrote The Sleeping Giant, a story in which the mythical Arthurian (white, male, medieval) knight Sir Gawain plays a major part. Ishiguro has presumably read the Arthurian myths, even though they contain no Anglo-Japanese characters. He also wrote The Remains of the Day, about a white working-class butler who worked for a Nazi-sympathising aristocrat in England in the 1930s.
日系イギリス人作家のカズオ・イシグロは、日系イギリス人の作家しか読まないだろうか? そんなことはない。イシグロは2015年に『忘れられた巨人』*を発表したが、この小説においては伝説上の王であるアーサー王の甥ガウェインが重要な役割をはたす。イシグロはおそらくアーサー王(五世紀後半から六世紀初めのブリトン人[白人])の神話を読んだはずだが、そこにはもちろん日系のアングロサクソン人は登場しない。また代表作『日の名残り』では、ナチスを支持するイギリス貴族に仕える白人の労働者階級の執事の物語がつづられる。
『忘れられた巨人』(早川書房)は、イシグロの10年ぶりの意欲的長編。ブリトン人の老夫婦が息子を訪ねて旅をする話。
イギリスへの留学を考える方の家庭教師をしているが、そのために参考になる本をいつも探している。
中でもJoe Normanの The Super Tutor: The best education money can buy in 7 short chaptersがいちばん参考になる。
https://www.amazon.co.uk/Super-Tutor-education-money-chapters/dp/1780723865
イートン校などの名門に入るために読んでおきたい本を紹介し、それをどう読むべきかが豊富な用例とあわせて実にわかりやすく説明されている。
本書を読んでいると、イギリス文学、ヨーロッパ文学の成り立ちと歴史も自然と理解できる。
本日のGetUpEnglishはこの本の一節を紹介しよう。
Primary and secondary epic
In Homer’s case – in the case of his two epic poems The Iliad (about the Trojan War) and The Odyssey (about Odysseus’s long journey home afterwards) – his work’s survival is even more remarkable, because Homer was writing at a time when hardly anyone in Europe could read or write. Actually, the poet we call ‘Homer’ is not one but many poets. The events of Homer’s two poems – the war between the Greeks and Troy, and one Greek hero’s journey home to Ithaca – all took place 400 years before Homer wrote them down. And, while these stories were preserved by poets in those 400 years, they were not written down, preserved with pen and ink. No. All these other poets, the ones we call ‘Homer’, had to memorise the words of these two poems – hundreds of thousands of them, over tens of thousands of lines – in order to pass them on to the next generation. The poet we call Homer was simply the first of these dozens, perhaps hundreds of poets, to write these poems down.
原始叙事詩と二次叙事詩
ホメロスは二篇の叙事詩『イーリアス』(トロイア戦争について)と『オデュッセイア』(その後のオデュッセウスの長い旅路について)を残した。ホメロスのこの二篇の詩が今も生き残っているのは非常に注目に値する。
西欧人のほとんどが読み書きのできなかった時代、ホメロスにはこれができた。
実は「ホメロス」と呼ばれる詩人はひとりではない。ほかに何人もいる。
ホメロスの詩篇に見られるふたつの出来事――ギリシャ人とトロイア人の戦争(『イーリアス』)と、ギリシャの英雄オデュッセウスのイサカへの旅(『オデュッセイア』)――は、どちらもホメロスが書き留める四〇〇年前に起こっている。どちらの物語も複数の詩人たちによって四〇〇年間保存されたが、書き留められたわけではない。ペンとインクで記されたのではないのだ。
わたしたちが「ホメロス」と呼ぶすべての詩人たちが数十万語、数万行を超えるこのふたつの詩篇を「暗記」し、次世代に伝えたのだ。
わたしたちがホメロスと呼ぶ詩人は、二篇の叙事詩『イーリアス』と『オデュッセイア』を書き留めた数十人、おそらく数百人の詩人を代表するひとりに過ぎない。
All these other poets, the ones we call ‘Homer’, had to memorise the words of these two poems – hundreds of thousands of them, over tens of thousands of lines – in order to pass them on to the next generation.はhad toにあまりとらわれることなく、「原文の順序通り」に訳し、日本語として自然な言い方を優先してよいと思う。
the firstはこの場合は「最初の」というより、「主要な、いちばん大事な」ということなので、試訳くらいに訳すのがよいと思う。
いろんな本を読んでみるのが最高の英語の学習法だ。ボキャブラリーを増やせば英語を書くのも話すのも楽になる。