ビジネス書トマス・J・デロング『Flying Without a Net 命綱なしで飛べ!』(仮題、2023年刊行予定、サンマーク出版)の翻訳を目下、必死に進めている。
今日のGetUpEnglishはこの一節を見てみよう。
以下のような実に面白い分析がページをめくるたびに出てくる。
Determine the extent that your culture encourages finger-pointing and discourages taking responsibility for mistakes. To that end, consider these questions:
あなたの組織の文化が誰かに対する非難をどれほど助長し、自分のミスの責任を取ることをどれほど思いとどまらせているか、考えてみよう。
次の質問に答えてほしい。
- Have you or any of your colleagues been disciplined or fired for admitting a mistake?
- Do your senior leaders preach accountability but rarely admit mistakes themselves? Do they ever punish themselves for mistakes by not taking a bonus, not giving themselves a raise, or enduring embarrassment by going public with their errors?
- Do managers routinely push blame down to lower levels? Do they seek to find convenient scapegoats who lack the clout to defend themselves?
- Do subordinates consistently pay for the sins of bosses who are less than effective?
・あなたもしくはあなたの同僚は、過ちを認めて懲戒または解雇されたか?
・管理職は責任を負うと言うが、自ら過ちを認めることはあるか?
減給、降格、自分のミスを公表するなどして、自らを戒めることがあるか?
・管理職による部下への責任、非難のなすりつけが日常的に見られるか?
管理職は保身のために誰かを批判の対象にしようとするか?
・部下は無能な上司がおかしたミスの責任を常に負わされるか?
ビジネス書の翻訳で大事なのは、読者にストレスなく読んでもらえるようにすることだと思う。そのためには、「語数をなるべく少なく」、「一読でわかるものにする」必要がある。
仕事がかなり重なっている上に、大きな企画にも挑戦しつつあり、なかなか思うように進まないが、スケジュールをうまく調整して、2023年1月の刊行を目指したい。
できれば著者にもインタビューして、著者と相談のうえ、日本語版の新たな章も追加してみたい。
この本については、GetUpEnglishでも随時ご紹介する。
『桐生タイムス』の連載エッセイ「永遠の英語学習者の仕事録」の第16回が同紙2022年7月23日号に掲載されました。
https://kiryutimes.co.jp/uesugi/
『桐生タイムス』の連載も16回目。
https://kiryutimes.co.jp/column/uesugi/32723/
【16】類まれな調査力、文才、日本文化に対する愛と敬意を備えた著者の渾身の1冊
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編集者で翻訳者としても活躍する上杉隼人さんが英文を交えながら、翻訳という仕事のおもしろさや奥深さなどを、エピソードとともに語ります。今回紹介する本は、『日本の自然をいただきます 山菜・海藻をさがす旅』(ウィニフレッド・バード著、上杉隼人訳、亜紀書房より、2022年発売予定)です。(毎月第4土曜掲載)
こちらからダウンロードできます。
https://kiryutimes.co.jp/wp/wp-content/uploads/20220723_uesugi_16.pdf
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どうかご覧ください!
桐生タイムス連載 永遠の英語学習者の仕事録 – 上杉隼人
【連載】永遠の英語学習者の仕事録 – 上杉隼人
編集者で翻訳家としても活躍する上杉隼人さんが英文を交えながら、翻訳という仕事のおもしろさや奥深さなどを、エピソードとともに紹介します。(本紙では毎月第4土曜掲載)
・連載記事はダウンロードしてご覧いただけます。
https://kiryutimes.co.jp/uesugi/
【01】難解な翻訳と充実のインタビュー(2021年4月24日)
【02】アベンジャーズ、アッセンブル(2021年5月22日)
【03】伸びやかで生き生きしたアメリカ口語(2021年6月26日)
【04】よし、じゃあ、おれは地獄に行く。(2021年7月24日)
【05】拡張をづづけるスター・ウォーズ・ユニバース(2021年8月28日)
【06】ネコたちが教えるニャンとも楽しいアート史(2021年9月25日)
【07】伝説の大富豪のギャンブラー人生(2021年10月23日)
【08】宗教史全体を見つめなおす最適の入門書(2021年11月27日)
【09】『スター・ウォーズ』と『マンダロリアン』が日本映画から受けた影響(2021年12月25日)
【10】マーベルはいかにして地球最大規模の収益を上げる企業に変革できたか?(2022年1月29日)
【11】ウォルト・ディズニーのほんとうの物語(2022年2月26日)
【12】人間の体の仕組みも、地球のことも地球の外のことも、みんな楽しくわかる1冊(2022年3月26日)
【13】自閉症の人たちも何かできる、定型発達者とともに何かしたいと思っている(2022年4月23日)
【14】障がいのある人は苦しい状況に置かれる。だからいつも陽気でいたい、どこまでも楽観主義でいきたい(2022年5月28日)
【15】日本の文化と社会に通じた著者との共同翻訳作業(2022年6月25日)
【16】類まれな調査力、文才、日本文化に対する愛と敬意を備えた著者の渾身の1冊(2022年7月23日)
すべてこちらからダウンロードできます。
https://kiryutimes.co.jp/uesugi/
イラスト=Miki Orange
上杉隼人(うえすぎ・はやと)
編集者、翻訳者(英日、日英)、英文ライター・インタビュアー、英語・翻訳講師。桐生高校卒業、早稲田大学教育学部英語英文学科卒業、同専攻科(現在の大学院の前身)修了。訳書にマーク・トウェーン『ハックルベリー・フィンの冒険』上・下巻(講談社)、ベン・ルイス『最後のダ・ヴィンチの真実 510億円の「傑作」に群がった欲望』(集英社インターナショナル)など多数(日英翻訳をあわせて80冊以上)。
vexatiousは「煩わしい、じれったい、腹立たしい」。
今日のGetUpEnglishはこの表現を学習する。
○Practical Example
"The vexatious buzzing of the mosquitoes as they surged about our heads nearly drove us insane."
「頭の周りを蛾がぶんぶんうるさく飛びまわっていて気が変になりそうだ」
●Extra Point
もう一例。
◎Extra Example
"What a vexatious person!"
「何ていまいましいやつだ」
nefariousは、「極悪非道な、無法な」。
今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。
○Practical Example
"As it turned out, Loki's efforts, whether nefarious or not, were very quickly nullified."
「ロキは様々なことを試みたが、結局のところ、悪意があるかどうかわからないが、どれもたちまち水泡に帰した」
as it turned out, as a resultなどは、「それでどうなったかと言えば」という感じなので、試訳のようにしてもよい。
●Practical Point
もう一例。
◎Extra Example
"Odin himself did not live to see the outcome of any of these nefarious schemes."
「オーディン自身はこうした悪質な計画がどうなったか知ることなくこの世を去った」
ineffectualは「(人が)無能な、無力な」。
今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。
○Practical Example
"The play was so blatantly bad that the impresario fired it ineffectual director."
「芝居は信じがたいひどい出来だったのから、興行主は無能な舞台監督を首にした」
blatantlyはこちらを
https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/be5aca14317dabebe249d3a466f86548
impresarioはこちらを参照。
https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/c770e670066d67904c183d2b3b73e645
●Extra Point
「(物事が)効果のない、むだな」の意味でも使われる。
◎Extra Example
"If threats proved ineffectual, Kingpin had often recourse to violence."
「脅しがきかなくなると、キングピンはよく暴力に訴えた」
wavelengthは「波長」。
本日のGetUpEnglishはこれに関連した表現を学習しよう。
be on the same wavelengthで、「波長が合う、ウマが合う」。
○Practical Example
"Hulk and Thor are on the same wavelength."
「ハルクとソーはウマがあう」
こちらの表現も覚えておこう
https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/7c01b979c8e02d12fff3b4accc27dc16
●Extra Example
be on the different wavelengthで、「波長が合わない、ウマが合わない」。
AsahiWeekly, July 24-31, 2022の和田明郎記者のPhrase It Rightに、以下の表現があった。
◎Extra Example
"My husband is an outdoorsy person, while I love going around art museums. When it comes to leisure time, we are on the different wavelength."
「夫はアウトドア派ですが、わたしが美術館巡りが大好き。余暇となると、ふたりは趣味があわない」
at the end of the dayで、「結局のところ、最終的には,とどのつまりは」。
今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。
○Practical Example
"A big salary is fine, but at the end of the day it's job enjoyment that means the most."
「給料が高いのもいいけど、結局、決め手になるのは仕事を楽しんでできるかどうかだ」
●Extra Point
もう一例。
◎Extra Example
"Popularity polls don't matter. At the end of the day, what is the most important MCU movie in the history."
「人気投票は問題じゃない。結局のところ、いちばん重要なマーベル映画は何かってこと」
spread like a rashは「一気にはびこる、一面に広がる」。
rashは「発疹,ふきでもの」。
今日のGetUpEnglishはこの表現を学習する。
○Practical Example
"During the rainy season in Wakanad, weeds spread like a rash across the country."
「ワカンダでは雨季の間、国中に雑草がはびこる」
●Extra Point
次のようにも使われる。
◎Extra Example
"The young American fad of wearing Marvel T-shirts spread over the world like a rash."
「マーベルのTシャツを着るアメリカの若者の流行はまたたく間に全世界に広まった」
9月発売!
最新版 ディズニー全キャラクター大事典 単行本 – 2022/9/29
https://www.amazon.co.jp/dp/4065290155
講談社 (編集), エム.エル・ダンハム (著), ララ・バーゲン (著), 上杉 隼人 (翻訳), 大塚 典子 (翻訳)
これまでに公開された数多くのディズニーアニメーション映画に登場する、人気のキャラクターたちを一堂に紹介した事典です。新作映画『バズ・ライトイヤー』のキャラクターも収録しています。アイウエオ順の目次があるので、キャラクターを簡単に探すことができます。DVDやテレビ放送などで、ディズニー映画を鑑賞する時には欠かせない一冊です。
紹介しているキャラクター例
ミッキーマウス
ミニーマウス
バズ・ライトイヤー
アナ
エルサ
シンデレラ
アリス
アリエル
ベル
アラジン
白雪姫
ニック・ワイルド
ベイマックス
出版社 : 講談社 (2022/9/29)
発売日 : 2022/9/29
言語 : 日本語
単行本 : 224ページ
ISBN-10 : 4065290155
ISBN-13 : 978-4065290156
decisiveとindecisiveはGetUpEnglishですでに学習した。
https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/03c7abad1f6b1181d195ca753e0bc26c
https://blog.goo.ne.jp/getupenglish/e/55b32acb3026df84f84c4a7f314fb6ce
今日のGetUpEnglishはdecisiveの副詞、decisively(断固として、決然と)を学習しよう。
○Practical Example
"The fledgling progressive Young Avengers tried its wings too soon and was decisively defeated at the fight."
「生まれたばかりのヤング・アベンジャーズは、まだ未熟ではあるが力を試そうとして、決定的な敗北を喫した」
●Extra Point
英日翻訳においては、状況、文脈にあった言い方にしてよい。
◎Extra Example
"Okoye decisively said so."
「オコエはずばりとそう言ってのけた」
マーベル、アベンジャーズ関連は英語にする仕事はかなり請け負ってきたのですが、英日翻訳の仕事もふたたび精力的に進めたいと思います。
動詞insureは「保証する、~の保証となる、~に保険を付ける」。
今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。
○Practical Example
"His house is insured for $50,000."
「彼の家には 5 万ドルの保険がかけてある」
●Extra Point
「確実にする、確保する」の意味でも使われる。
◎Extra Example
"The plane and TIA were insured against a catastrophic accident, but Kirk was a sitting duck in the event of any business slump."
「その航空機もTIAも間違いなく壊滅的な事故に見舞われるだろうが、カークはどんな不況にあっても無防備だった」
haven't the foggiest [slightest/faintest] notion of~で、「(~か)さっぱり分からない,皆目[とんと]見当がつかない,露ほども知らない」。
英、米ともに、not have...より、haven't...の形が普通。
今日のGetUpEnglishはこの表現を学習する。
○Practical Example
"Where did RM go?"
"I haven't the foggiest notion."
「RMはどこへ行ったんだ?」
「全然見当がつかないよ」
●Extra Point
もう一例。
◎Extra Example
"I had very little notion of what he was talking."
「あの男の言ってることは皆目見当がつかなかった」
virulentは「有毒な、毒性の強い、(病気が)悪性の、伝染力の強い」。
今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。
○Practical Example
Europe’s population was afflicted by a virulent plague known as the Black Death.
「ヨーロッパの人たちは黒死病というおそろしい伝染病に苦しめられた」
このpopulationは「(ある地域の)住民」。
●Extra Point
「敵意に満ちた、悪意のある」の意味でも使われる。
◎Extra Example
"There were virulent attacks on Sam and Bucky in the press."
"It has to have been Helmut Zemo’s doing."
「新聞にサムとバッキーに対する悪意に満ちた攻撃が載った」
「ヘルムート・ジモの仕業に違いない」
マーベルとアベンジャーズ関連の大きな書籍シリーズについて、近日中にご報告ができそうです。
イギリスBBC主催 ブルーピーターブックアワード2021 ベストブック受賞『ようこそ! おしゃべり科学博物館』を7月23日発売!
マンガ形式で子どもから大人まで楽しみながら知的好奇心を刺激する「自然ってふしぎ。科学っておもしろい!!」があふれだす! キミの体、動物、地球、宇宙の知られざる人生の1ページをのぞいてみよう。思わず理科が好きになっちゃう1冊。
株式会社すばる舎(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:徳留慶太郎)は、『ようこそ! おしゃべり科学博物館』を7月23日に発売します。BBCテレビの子ども向け教育娯楽番組『ブルー・ピーター』が毎年イギリスの児童書に与えるブルー・ピーター賞を2021年に受賞。
![](/attachments/SiGmbD4CvHeLuLTAcoOi.jpg?w=700&h=500&q=100)
https://www.subarusya.jp/book/b607228.html
内容
人体、動物、地球と科学……子どもの身の回りの物・事を、マンガ形式でわかりやすく本格的に解説する1冊。各トピックスが「一人称で自己紹介する」スタイルなので、タイトルに「おしゃべり」とついています。楽しく読みながら、子どもの好奇心を育てることができるでしょう。親御さんが答えることができない子どもの「なんで?」にもきっと答えることができるはず。本文中の漢字はすべてルビあり。
目次
はじめに
人体(脳、目、歯の秘密の日記、舌、しゃっくり、生、鼻、イボ、にきび・吹き出もの、骨・骨格etc.)
動物王国(カゲロウ、ミツバチ、ナメクジの秘密の日記、クモ、コアラ、パンダetc.)
自然科学(イタドリ、ヒマワリ、年輪でわかる木の秘密、バナナ、毒キノコ、細菌、竜巻の秘密の日記、岩、火山、太陽etc.)
用事用語集
訳者あとがき
著者・訳者紹介
![本文人体より](/attachments/dFSAHy7xOriaBQSYAu2t.jpg?w=700&h=500&q=100)
![本文人体より](/attachments/CIV7Tvkw5GhlEYviK6Tk.jpg?w=700&h=500&q=100)
![本文人体より](/attachments/7855mfbCBwjtO1vS6H6k.jpg?w=700&h=500&q=100)
![本文動物王国より](/attachments/xRzFTNrY41phyvZdAfxZ.jpg?w=700&h=500&q=100)
![](/attachments/MemzXeMLWrhBcxU67qUq.jpg?w=700&h=500&q=100)
![本文自然科学より](/attachments/5GDo6h55TTUlX7AvBtsA.jpg?w=700&h=500&q=100)
![](/attachments/MsEj1kSUwKj5x0ATIxUc.jpg?w=700&h=500&q=100)
書籍概要
発行:株式会社すばる舎
著者:マイク・バーフィールド
絵:ジェス・ブラッドリー
翻訳者:上杉隼人
判形:A5変型・並製
頁数:128ページ
ISBN:978-4-7991-1057-17
Cコード:0040
価格:本体1600円+税
著者略歴
◆MikeBarfield(マイク・バーフィールド)
作家、マンガ家、詩人、パフォーマー、イギリス、ヨークシャーの小さな村に建つ一軒家の本だらけ部屋で、毎日みんなを楽しく笑わせようと、お茶をガブガブ飲みながら、文章を書いたり絵を描いたりしている。著書に、本書の続編『ようこそ!おしゃべり歴史博物館』(仮題、すばる舎より刊行予定)、『ようこそ!宇宙博物館(原書が2023年刊行予定)のほか、『毎日が驚きーこの日に何が起こったか?』『科学の名の下に本書を破壊せよ』『世界で最も偉大な科学者たちの代わりが務められる?』など。本書『ようこそ!おしゃべり科学博物館』は、BBCテレビの子ども向け教育娯楽番組『ブルー・ピーター』が毎年イギリスの児童書に与えるブルー・ピーター賞を2021年に受賞した。
◆JessBradley(ジェス・ブラッドリー)
イラストレーター、マンガ家。イギリス、トーキー出身。イギリスの人気コミック誌『フェニックス』『ピーノ』に寄稿するほか、さまざまな児童書のイラストを担当。日々、スケッチブックに絵を描きながら、怖い映画を観たり、愛息にマリオカートで叩かれたりしている。作品に、マイク・バーフィールドとの共著『ようこそ!おしゃべり歴史博物館』『ようこそ!おしゃべり宇宙博物館』など。
◆上杉隼人(うえすぎはやと)
翻訳者(英日、日英)編集者、英文ライター、インタビュアー、英語・翻訳講師。早稲田大学教育部英語英文学科卒業、同専攻科(現在の大学院の前進)修了。訳書にニア・グールド『21匹のネコがざっくり教えるアート史』、チャーリー&ステファニー・ウエッツェル『MARVEL 倒産から逆転No.1となった映画会社の知られざる秘密』、リチャード・ホロウェイ『若い読者のための宗教史』、マット・タディ『ビジネスデータサイエンスの教科書』(すばる舎)のほか、『ハックルベリー・フィンの冒険』(講談社青い鳥文庫)など多数(日英翻訳を入れて80冊以上)。ひたすら翻訳と英語学習の日々。