チケットを頂いたので、MOA美術館の薪能へ行ってきた。以前、開演直前に雨が降り始めて、帰ってきたので、それ以来行くことはなかったのだが、久出かけたのである。
急斜面の芝生に簡単なダンボール製の椅子を敷いて勝手に座るのだが、だから下の舞台は比較的見えるのだが、斜面なのですわり心地は悪い、黙っていても滑ってしまうのだ。私は大判のタオルを持参して、ダンボール椅子の上に敷いた。これでかなりすべるのが阻止できた。とはいえ、斜面、足の置き場が悪い。
ローケーションはいいし、夜風は涼しいし、薪能は薪能のよさがあり、雰囲気を盛り上げる。お尻は痛かったが久しぶりに見る本物の舞台はやはりすばらしい。鼓も太鼓も笛も、謡も、五感で受け止めるのは実にたのしい。
出し物は能「巻絹」、狂言「昆布売」、能「船弁慶」
まして最後の出し物のとき、おどろおどろしき亡霊が現れるとき、風も強まり、雷もひときわ大きくなり鳴り、臨場感を盛り上げた。幸い雨は降らずじまいだったが。
久しぶりに上から見た熱海の夜景はきれいだった。ひところ、美しくなくなって、見ようとも思わなくなっていたが、今夜はきれいだと思った。町全体を考えて照明をしているのかな。