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もの思う鳥たち

2008-08-24 12:29:10 | 動物記

新聞広告で「もの思う鳥たち」という本を見た。うたい文句に「ここまで解明された、鳥たちの『心の世界』、鳥はこんなにも人間に近い「知性」と感情を持っていた!鳥たちの驚くべき知能や、人間との感動的な交流のエピソードを紹介。人ととの新しい関係が、この一冊から始まります。」とあった。おもしろそうだ、とAmazonをチェックするとあった。注文しようとするとすぐ下に「ガラス蜘蛛」というタイトルが見えた。ミズグモのことだな。ミズグモは身近にいないから生態は知らない。知的好奇心をくすぐる。鳥とかクモとかいう言葉には弱い。で、これも加えて2冊注文した。

「もう思う鳥たち」セオドア・ゼノフォン・ハーバー著 笠原敏雄訳 日本教文社

まず「はじめに」に「行動科学者として30年の経験を積み、頑固一徹な懐疑的研究者という評価を専門家の間で得ていた私は、その後。動物の知能という特殊な問題に全力を傾けるようになった。・・科学文献を6年かけて検討するうち、・・鳥たちが知的に、でそして目的をもって、しかも柔軟に行動していることがしだいにわかってきた。それまで、鳥は本能的な自動機械に過ぎないという科学的な公式見解を、私も含めた科学者の事実上全員が受け入れてきた。・・

研究によって明らかにされたデータは・・鳥たちが敏感な意識や感情をもっており、それぞれはっきりと異なる個性をもち、自分たちがしていることを知っている、ということだ。・・」

この「はじめに」を読んで、違和感を覚えた。何だ、いまさら、という違和感である。

で、著者の経歴を見た。1927年アメリカ生まれの心理学者で、催眠研究の第一人者とあった。私より10歳上ということになる。生物学者ではない、違った分野の鳥観もまたおもしろいかも、と読み始めた。鳥の知能は、がはじめなのだが、読んでいると「こんなことも知らなかったのか」と腹が立ってきた。この文章はいつ書かれたものだろう。もう一度、あとがきを探してみた。笠原氏の訳は2008年4月だが、著者は2005年に亡くなっている。この著書は1994年にペンギンブックスに収録された、とある。ローレンツ博士は動物行動学でノーベル賞をもらったのはもっと以前のことだ。

放り出したいのを我慢して読んでみた。しめに、こう書かれていた。「地上の人間たちよ、目を覚ますときだ。・・云々」これは私の主張に近い。が、むしろ付録の「鳥と友だちになる」の方が好感がもてた。

鳥に興味のある初心者にはいいかも。

コメント
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