用事で外にでたので、そのまま足をのばして平塚美術館で開催されている「鳥海青児と三岸好太郎」展を見てきた。会期がたしか12日までだったので。ちょっと歩く自信はなかったが。
美術館の入り口には車椅子が置いてあった。「車椅子、使う?」といわれたが「いいよ、歩いてみる」と断って中に入った。平塚美術館はフロントから展示室までは距離がある。その間、展示があるので手すりはない。車椅子は要らないが、車椅子を押して歩きたい、とちょっと後悔しながらも、歩行練習だと自らを励ましている。階段はやめてエレベーターに乗った。初めてのエレベーター利用である。
鳥海青児の作品はこの美術館の所蔵品なのでおなじみ。三岸好太郎はここにもあるが、ほとんどが北海道の三岸好太郎美術館所蔵のもの。札幌で好太郎美術館に寄ろうと思ったらあいにくと休みだった。生前、三岸節子さんがインタビューで、好太郎の作品を買い戻して札幌に寄贈していると話していた。そして、好太郎は私よりずっと絵はうまいとも話していた。才気は感じるが、31歳で死んでしまったから、長生きしたら、また表現も違ったろうと思われる。節子さんはああ言っていたが私は節子さんの作品の方がずっと好きだな。
北海道生まれの好太郎と鳥海青児が知り合ったのは春陽会だった。春陽会は中川一政も参加している。その後好太郎は独立へ移るが、鳥海は春陽会にとどまり、鳥海が海外生活をしているうちに好太郎は亡くなっている。
いつもよりは観客はあったように思うが、でも空いているし、展示室はゆっくりゆっくり歩けばいいのだから、不自由はなかったが、それでも途中「足が痛い」と座った。
展示室を出て、ロビーの椅子に座って、外を眺めていた。青い空を切り取るように白い壁が囲み、斜めに射す光が展示物に影を落とし、なんかヨーロッパの町並みを思わせるようでとてもきれいだった。
正面に目をやると、いつもはガラスなのだが、ここは自然光を利用しているので直射光を避けて、ガラスに覆いがしてある。その紗に向こうの冬枯れの木立がそのままシルエットとなって映っていて、とても美しかった。
隣の新春の所蔵品展ものぞいてきた。
併設のレストラン パレットで食事をした。有機栽培のサラダがたっぷりのメニュー。パレットになってここで食事をするのはこれで二回目。久しぶりのような気がするけど、じゃ~何を見に来たのかなぁ、と考えているが思い出せない。野町さんの写真展だったかなぁ??
2月には浜谷浩さんの写真展があるとHPにあったが。もちろん来るけど。