以前知人がこんな話をしていた。友人と手紙のやり取りをしていたのだが、その友人は文学などに造詣があって、手紙にも興味深いことがたくさん書いてあってたのしかった。それが年を重ねているうちに、自分の現状しか書いてこなくなった、それもどこがわるいとかそんなことばかりで、手紙をもらうのもうれしくないし、したがって返事を書く気が失せた、と。
そうなんだよね、年をとると行動範囲も狭くなるし、毎日は単調になる、人との接触も少なくなる、自分を見つめることはいいんだけど、内なる自分ではなく、自分の健康状態だけに目が行ってしまいがちになるんだね、むしろ手紙を書いて、外に目を向けるような話題に持っていったら、と話し合ったことがあった。
それを思い出して私のブログ、ここのところ、骨折だ、眼科だ、と身体的なことばかり、と思わず苦笑してしまった。
そう、今日は眼科へ行った。雨の中を、だ。1月1日から眼圧を下げる目薬を中止している。30日、1ケ月経ったので、結果はどうなのか、判断を仰ぎに行ったのである。10時ジャストに申し込みをした。おそらく1時間は待つだろうからと、先日の続き「フランス史」を読み始めた。ナポレオン3世、オスマンのパリ大改造を読んでいるから、この辺りまではかなり知っている。イギリスとの比較、ドイツとの比較。市民の成熟度ではイギリスのほうが勝っていたようだ。しかし意外と自分が生きている現代は抜けている。ましてフランスのこととなると。知っている政治家たちの名前も見える。だからなおおもしろかった。興味があったのは「五月革命」のことだった。もう少し詳しく知りたいな。
やっと呼ばれた。1時間15分、おかげで後半を読み終えることが出来た。
眼圧は上がっていない。だから当分、眼圧を下げる目薬は使わずに、このまま様子をみる、ということだ。3月にまた視野の検査を予約してきた。