起き出すと、なんと廊下の隅にスズメがうずくまっている。急いで拾い上げると子スズメ。まだ生きている。papasanに温めておいて、と言って、まずはカポにエサをやった。スズメの餌台はからっぽ。雨だったからね。そこでシフォンをちぎってやっている。papasanがこのスズメどうする?と言ったので、飛べそう?と聞くと、ちょっと無理かも、と言うので、エサ台にエサを入れて、そこに入れてやって、と頼んだ。もし生きる力があれば、親が来て見つけて世話をしてくれるだろう。エサ台の真ん中に頭を上げて座っている。スズメたちがわっと押し寄せて、エサを食べているが、どれも子スズメには知らん顔。スズメに限らず、自分の子ども以外、エサを与えたりはしない。親のない子は死ぬ運命にある、とpapasanに教えている。野生生物の死の8割は餓死だとも。一茶の句に、「われときて遊べや親のないスズメ」ってのがあるけど、親のないスズメが成長する確率は低いんだ。
しばらくすると子スズメ、箱の隅で頭を横にしてしまった。「死んじゃったみたいだよ」「かわいそうに」と話していると、子スズメが動いたように見えた。「うん?生きてる!」頭を起こして、ほかのスズメたちを見つめている。でもほかのスズメは知らん顔。「母ちゃん来ないのかな?」とやきもきしていると、自力で箱のへりに止まった。そしてまた餌箱の中へ。自力でエサを少しついばんだように見えた。でもずっとへりに止まったままだった。
しばらくしてエサ台を見ると、子スズメの姿はなかった。下に落ちたかもしれないと探したがいなかった。親が来て連れて行ったのかもしれない、だといいのだが。
窓を開け放ちたいが風が強い。庭は枯れ竹の葉でいっぱい。竹の葉が吹雪のように舞っている。掃いても無駄だろう。でもせっせと洗濯をして、日に当てようと外に干した。