ケイの読書日記

個人が書く書評

「美術館で働くということ」 オノユウリ ㈱KADOKAWA

2018-09-10 08:44:17 | その他
 「東京都現代美術館学芸員ひみつ日記」というサブタイトルが付いている、学芸員のお仕事コミックエッセイ。
 学芸員って人気のある仕事。資格を取るのは難しくないけど、学芸員として就職するのは…超ムズカシイ! とにかく募集が少ないから。だから、本当に好きで優秀な人が、採用されているんだろうね。

 このコミックエッセイの主人公・清澄ユキさん(架空の人物ですよ!)は、絵が大好きで美大を受験するも不合格。女子大で美術史を選択し学芸員資格を取る。大学院に進み美術の研究を深めつつ、小さなギャラリーのインターンをしながら、数少ない募集に応募し、みごと就職!!(就職試験って論文と面談みたい)

 やっぱり、学芸員の資格があるからといって、大卒で就職できることはまれで、ほとんどの人がインターンとして美術関係の仕事をしながら、就職先を探すみたい。だから25歳くらいになっている。
 このコミックの主人公・ユキさんは、ちゃんと就職できたからいいけど、不安定なインターンをやりながら勤め先を探すのは、けっこう冒険だなと、いくじなしの私は思う。

 とにかく専門性が高い。ユキさんは先輩学芸員から「私たちって24時間学芸員なのよね」と言われたそうだが、お休みの日も美術館やギャラリー巡りして作家さんと会うようだし、海外旅行の時ですら、美術館を目的に巡る人がほとんどらしい。
 ギャラリーの経営者や作家さんも、有名な美術館の学芸員が来てると、緊張するだろうな。


 すごーーーく大変そうだが、でも自分の企画が通って、実際に展覧会が開かれたら…感激するだろうな。それに、新しく購入する収蔵作品の会議もあるみたいで、自分が押している作品が、自分の勤務先である美術館に購入されると嬉しいだろうね。
 本当に、選ばれた人たちの仕事だと思う。

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