日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ライスボウル

2005-01-04 11:46:45 | スポーツ
実は、お正月はスポーツが花盛りなんですよね。
元旦の実業団駅伝に始まり、サッカー天皇杯、箱根駅伝などなど。
もちろん、全国高校サッカー選手権大会やラグビー等高校生の大会もあります。
その中で、アメリカンフットボールの日本一を決める「ライスボウル」が、昨日東京ドームで行われました。
といっても、アメリカンフットボールそのものが、余りなじみがないスポーツなので「ハァ~そうですか」という方も、多くいらっしゃると思います。
実は、私もそのひとり。

アメリカンフットボールが日本で本格的に紹介され、競技者が増えたのは80年代の頃だと思います。
その頃アメリカンフットボールの強豪校が、京大だったので「へ~、京大がアメフト?」という驚きをもって、興味をもたれた方もいらっしゃったのでは?
その後、関西学院大学や関大、立命館などを中心にアメフトが関西では人気になりました。
社会人でも、レナウンやワールドといったところが有名だったと思うのですが、現在では廃部となっているチームがいくつかあります。
その為なのか?ここ暫くはライスボールの覇者は、学生チームでした。
今回は、松下電工が日本一になったのですがその背景を読み解くと、日本のスポーツの寂しさと言うものを感じます。

昨年暮に、野村総研が「プロ野球に関する意識調査」をしています。
日本人にとってスポーツと言えば「野球」というほど、野球は人気スポーツです。
でも、昨年の騒動ではその人気に翳りが出ているということも表面化しました。
かといって、サッカーは「日本代表」には興味があるけど、Jリーグそのものには興味がない。
国技である「相撲」も、一時期に比べるとだいぶ人気が落ちてきています。
まして、ラグビーやアメリカンフットボールなどは身近にプレーをしている人がいない限り、一般的には余り人気のあるスポーツとはいえません。
でも、20年位前はラグビーもアメリカンフットボールも「お洒落な観戦スポーツ」として、注目されていた時期があったのです。
丁度、ユーミンの「ノーサイド」がヒットした頃でした。
ところが、ユーミンが新譜を出し、時間が経つにつれラグビー人気は翳りが・・・。
当時ユーミンの「ノーサイド」を聴いていた多くが、30代後半~40代前半となり「懐かしさ」で音楽を聴くことがあっても、ラグビーを観戦すると言うことは余りないでしょう。
やはり、スーパースターと言うかスーパーアイドルとなる選手が登場し、スポーツ専門誌ではなく一般誌の表紙を普通に飾るようにならないと、そのスポーツが人気を博すということが難しい。というのが、日本のスポーツとのかかわり方のような気がします。

確かに、アメリカンフットボールやラグビーはルールが分かりにくいスポーツです。
それでも、生で観戦するとルールが分からなくても案外楽しめるのも、スポーツの凄さです。
ただ問題なのは、そのスポーツを「生で観戦するスタジアムがない」ということや、様々なスポーツを子供の頃から親しむ機会がない、ということだと思うのです。
今のような経済状況であれば、実業団でプレーすると言うことも難しそうです。

昨年行われたアテネオリンピックで、日本はヨットでもメダルを獲得しています。
海外では、「競技人口が圧倒的に少ない日本が、メダルを獲得した!」と、驚きと選手に対する賛辞があったと聞きます。
おそらく、勤勉で努力家の日本人ならフィジカル的問題さえクリアーできれば、世界で活躍できるスポーツは、数多くあるでしょう。
でも、それができない環境にある・・・というのも、日本のスポーツの現状なのです。