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野球とサッカー-ヴィジョンの大切さ-

2005-01-10 11:44:42 | スポーツ
野球はシーズンオフですが、サッカーはまだまだシーズン中です。
今日は、高校選手権の決勝が国立競技場で行われます。
この試合で、一応2004年シーズンが終わることになるのですが、来週17日からは、今月末のカザフスタン戦に向け日本代表の合宿が始まります。
そして、U-20の選手達はカタールで行われるアジアの大会へと、今日旅立ちました。
ヨーロッパのサッカーは、これから佳境に入り5月くらいまで続きます。
こうやって見ると、サッカーはシーズンが長いだけではなく、世界のどこかでシーズンインの状態です。
それに比べると、野球はMLBもアジアもシーズンオフ。
だいぶ違いますね。

といっても、別に野球とサッカーを比較して「どちらが凄いスポーツか?」ということを言うつもりはありません。
やはり、サッカーの好きな人からすればサッカーが一番のスポーツでしょうし、野球ファンにとっては、野球が一番だと思いますから。
ただ、気になることがいくつかあります。

例えば、選手に対する言葉。
いつの頃からか、ジャイアンツの清原選手は「番長・清原」と呼ばれるようになりました。
そして注意深くスポーツ紙を見てみると、どうやら「番長」と呼ばれる選手は、他にも何人かいらっしゃるようです。
「番長」と言う言葉のイメージから、余り良いイメージが持てないのですが、どうしてそのような言葉をあえて人気選手に使うのでしょうか?
おそらく、野球以外のスポーツでは「番長」と呼ばれる選手はいないと思いますが・・・。
「アウトロー」的な選手と言うことでしょうか?
それとも、見た目と言うことなのでしょうか?
サッカーでは、愛称で呼ばれることが多いように思います。
中には愛称のほうが一般的で、本名のイメージが湧かない磐田の中山雅史選手(愛称「ゴン」。決して「ゴン中山」が本名ではない)のような選手がいるくらいです。
この差は何なのでしょうか?

海外に移籍する時も、野球は「流失」でサッカーは「進出」。
日本のサッカーが、ヨーロッパサッカーなどと比べると遥かに後進・途上にあるから「進出」ということになるのでしょう。
ただ、所属チームやファンも意識が違うようです。
野球の場合は、MLB行きを余り歓迎していないように見えます。
サッカーは、クラブもファンも「行って、高いレベルで挑戦して来い!」という歓迎ムードがあります。
「最高峰のリーグにチャレンジする」と言うことには、変わりないのに。

しかし一番の違いは、その組織形態でしょう。
野球はアマチュアとプロの垣根がとても高く、その壁は厚いように思えます。
サッカーの場合、「日本サッカー協会」>Jリーグ・JFL(クラブユース含む)、地域社会人リーグ(草サッカーチーム含む)、高校生、中学生、女子サッカーという組織になっています。
Jリーグのプロの選手も、中学生も「サッカー協会」に登録している選手のひとりなのです。
そして、このような組織形態がプロリーグの有無に関わらず、日本のスポーツ組織なのです。
ところが、野球の場合はプロと社会人、高校とそれぞれが別組織になっています。
その為に、一貫したヴィジョンの基でのスポーツ振興がしにくい、と言う状況になっています。
丁度、元旦国立競技場で行われた「天皇杯」の前に、日本サッカー協会会長・川淵キャプテンが「DREAM」と言うヴィジョンを発表しています。
これから、野球と言うスポーツが発展していくためには、プロ野球機構やオーナーさんたちが一丸となって将来のヴィジョンを明確にしていくことが、大切なのではないでしょうか?