日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

先週の雑感-「クール・ビズ」や「見た目」の話-

2005-06-05 10:14:46 | 徒然
朝日新聞の土曜日版「be」のエンターティメント頁に「フジマキに聞け」と言う連載がある。
「フジマキ」というのは、元モルガン銀行東京支店長でカリスマディーラーとして名を馳せていた兄・藤巻健史(たけし)さんと伊勢丹で数々の企画を成功させ、福助の社長から現在IYG生活デザイン研究所社長をされているカリスマバイヤー弟・藤巻幸夫(ゆきお)さんのことである。

藤巻(兄)さんは「もっともな説を疑う」という記事。
確かに、私たちはさまざまな情報に囲まれて生活している。
「いかにも正論」という論調や、発言者に対するイメージなどに左右される傾向があるのは否めない。
特にメディアなどでの報道されたことなどは「正しい」という一種のプラスの潜在的な意識をもって、見ていることが多いのではないか?
ところが、実際は違っていることも少なくない。
「疑う」というよりも「疑問を持つ」という余裕を持たないと、「大本営発表」に振り回されてしまう危険性がある。

そして、藤巻(弟)さんは「紺ジャケから始める」。
今週から始まった「クール・ビズ」。
世間のオジサマたちの中には、「ネクタイを外せば、クール・ビズ」と思われている節が、ない訳でもない。
現実は、どうも収まりが悪いと感じている人が多いようだ。
そんな方に、一つの提案をしてくれている。

先日の「見た目も大事」にトラックバックをいただいた、 sabuさんありがとうございました。
表情がないというのは、相手の気持ちを汲み取ることが難しいですよね。
その反面、カメラが捉えた表情は冷酷なほど「ある種の本音」みたいなものを、伝えているような気がしました。
そして、その「カメラアイ」を過剰なほどに意識していた人を見たことがあります。
それは、サッカー前日本代表監督・Pトルシエ氏です。

今から3年前、日本中がサッカーW杯で連日沸いていた頃、実はその渦中にいました。
日本代表のキャンプ地で、ボランティアをしていたのです。
それも、メディア担当だったので、直接その場面を見ることが出来ました。
開幕前に行われた記者会見では、新聞や雑誌のカメラを所定位置よりも下げさせ、緊張と言うよりも自分の不安状態を撮らせないようにさせていました。
そして、ベスト16と言う結果を残した後の記者会見ではそのようなこともなく、「私の功績は、凄いだろう!」といわんばかりに自信に満ち溢れた表情を撮らせています。
今回のジーコ監督は、余りそのようなことがないようですが、選手として実績がなく、それまで任期満了まで監督職をまっとうしてこなかったことが、時には小心者のような表情を見せ、それが決して自分にとってプラスではない。と分かっていたような行動でした。

注目される立場と言うのは、そのようなことまで気にしなくてはいけないのかも知れませんし、その瞬間を切り取る「カメラアイ」は残酷なものなのかも知れません。