日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

違った視点で「金融」を観てみる

2005-06-27 19:38:53 | ビジネス
先日、起業家支援のNPOのセミナーに出席してきた。
その中で、とても興味深いお話があった。
それは「エコ貯金」という内容。

日本人の貯蓄好きは、有名。
株式などへの投資はリスクが高いということで、低金利時代といわれても「とりあえず、貯金」という感覚が強いようだ。
他に自分のお金を運用するとすれば、「国債に投資」だろうか?
ネット証券などにより、一般投資家が増え株式投資への興味も高まりつつあるようだが・・・。
投資の場合は、「どのような企業で、収益性や将来性に期待をして投資する」という、投資家自らが判断して、お金を運用することができる。
しかし、普通に銀行や郵便局に預貯金をしているお金が、どのように使われいるのか?ということになると、その情報を積極的に集めている人たちがどれだけいるのだろう?

その、「私たちが預貯金しているお金が、どのように使われているのか?」という視点からの切り口のお話が、「A SEEDの『エコ貯金』だった。
「A SEED」という、国際青年環境NGOが取り組んでいる、事業の一つ。

最近テレビCMで、銀行と消費者金融が一つのグループとして「お客様のサービス向上を目指します」という内容のモノを頻繁に見ることはないだろうか?
銀行に集められた、私たちのお金は企業に貸し出したり、投資をして利益を上げている。
その中には、いわゆる「消費者金融」も含まれている。
それが、今までは表立った関係ではなかったのだが、この春くらいからテレビCMなどで堂々と私たちの目にも分かるようなカタチで、見るようになるのである。

郵便貯金にしても、その多くは「国債」の購入や道路公団などの公共事業資金へと流れている。
「国債」と言っても、「日本国債」だけではなく、「外国国債」の購入に相当額あてられている。
その中心となっているのは、「アメリカ国債」なのである。
違った視点で観てみれば、郵便貯金がイラク戦争に使われている可能性もあると言うことになる。
ある意味、「違う視点で金融を観る」ということも、今の生活者には必要となってきているのかも知れない。

このような動きは、意外なところでも始まっている。
ミュージシャン坂本龍一さん、ミスチルの桜井和寿さん、プロデューサーの小林武史さんが立ち上げた「apバンク」だ。
あくまでもNPOと言うカタチで、環境ビジネスを立ち上げた起業家をサポートすることを主旨としている。
もちろん、地方銀行の「静岡銀行」のように、企業理念として「環境」を掲げているところもある。