日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

発熱素材のライバルになるか、調温素材

2013-03-06 12:28:58 | ビジネス
先週末から今週初めの寒さで、一度仕舞い掛けた冬物を引っ張り出した、と言う方もいらっしゃるのではないだろうか?
実は、私も「そろそろ春物に・・・」と思っていたのだが、寒さの余り「当分冬物は仕舞わないでおこう」というコトにした。
確かに今頃は、とても寒かったりいきなり一ヶ月も先の気温になったりと、気温差が2ヶ月くらいの幅で、変わっていく。

そんな気温変化が激しい時、機能繊維のアパレルなどはとても便利、と言うコトになる。
ユニクロに行くと、冬場の「ヒートテック」と「エアリズム」と言う機能繊維商品が並んで置いてある。
「エアリズム」は昨年まで販売をしていた機能繊維「サラファイン」と「シルキードライ」の世界共通ブランド名というコトのようだが、吸水性と冷感に富んだ春夏向け繊維として、人気があるのはご存じだと思う。

そんな売り場を眺めていて思ったコトがある。
それは「調温素材」と呼ばれる商品が、余り出回っていないと言う点だ。
「調温素材」として有名なのは「アウトラスト」だと思う。
NASAが開発した新素材として、話題になった機能繊維だ。
ユニクロの「ヒートテック」や「エアリズム」のような機能繊維は、ユニクロが商品化した後、次々と同様の機能繊維商品が登場したのだが、「アウトラスト」に関しては、同様の機能繊維商品が登場していない。
私が調べた中であったのは、「クォンタムエナジー」と言う韓国の企業が開発した繊維だけだった。

実際、着用してみると判るのだが、「調温素材」は今のような季節~夏の冷房対策まで、とても便利なのだ。
その様な実感がある為、市場は随分あると思うのだが、何故か日本の繊維メーカーさんは、余り積極的では無い様な気がするのだ。
ユニクロの「ヒートテック」のヒットが、同様の機能繊維商品の開発に繋がったように「温度調節」という機能の繊維や商品は、日本だけではなく海外でも高い需用があると思うのだが・・・。
そして「ヒートテック」のライバル繊維は同機能の繊維では無く、「温度調節」という機能を持ったモノではないだろうか?
何故なら、似た様なモノであれば最終的に「価格競争」に巻き込まれる可能性があるが、違う視点で同質以上のモノであれば、「価格」では無い競争ができると思うからだ。
そして「アウトラスト」そのものにも、プラスになるはずだ。