日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

データの見方とメディア

2013-03-14 12:43:02 | ビジネス
「iPadが首位陥落」と言う内容の記事が、新聞に掲載されている。
数字で見ると、確かにタブレット端末の出荷の数字上は、iPadよりもAndroid搭載機の方が上回っている。

数字上で見る限り、このデータは正しいと言うコトになる。
がしかし、考え無くてはならないのはiPadは、Apple1社。
それ以外のタブレット端末が、Android搭載機というコトになる。
この様な数字のマジックは、iPhone対Android搭載機の時にも起きる。

数字上で見る限り、iPadは人気薄になり、代わりにAndroid搭載機が人気になっている、と言う印象を受けるのだが、圧倒的にAndroid搭載機が多いコトを加味すれば、一概にそう判断するコトは難しい、と言うコトがわかる。
何故なら機種別で見れば、相変わらずiPadは、全体の40%以上を占める人気機種だからだ。

他にも昨日「オヤ?」と思う、データがあった。
朝日新聞に掲載されていた防災意識の調査だ。
朝日新聞「防災意識、太平洋側高め 大地震予測と一致」
「東日本大震災」が起きる前から、太平洋側では「東南海大地震」の可能性が長い間指摘されてきた。
メディアで何度も指摘される、我が町に起きるかも知れない大地震に対して、何もせずにいる、と言う人は余りないのではないだろうか?
その様な指摘がされていない日本海側に住んでいる人達にとって、「自分が住んでいる地域に地震が起きる」という可能性が、指摘されない限り興味関心が持てない、と言うのもまた、人の心理なのだと思う。

その様な点を踏まえてこのデータを見ると、余りにも当然過ぎる結果だと言う気がする。
むしろ大切なコトは、防災意識が高くない地域に対する防災意識を如何に高めるのか?と言う点なのではないだろうか?
もう少し違う角度から見ると、日本海側にある原発地域の人達を中心とした具体的防災対策と言うよりも避難対策や万が一の時の対応策が提示されているのか?と言う点の指摘の方がもっと大切なのではないだろうか?
と言うのも、現在稼働していないからと言って「フクシマ事故」のようなことが起きない、と言う確約はない。

「数字のマジック」と言うのは、マーケティングをしていると気をつけなくてはならないポイントだが、情報を提供するメディア側も少し考えて欲しいと思う。
社会に対するメディアの影響は、とても大きいのだから。