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女性マーケターから見た日々の出来事

「フクシマ事故」汚染地域を、エネルギー創出地域へ

2013-03-10 12:13:17 | ビジネス
明日は、東日本大震災が起きた日。
今でも多くの被災者が、ふるさとに帰ることができずにいる。

昨日の新聞には、被災地の内復興作業が進んでいる地域と進んでいない地域が顕著になりつつあるという、報道があった。
宮城県は随分と進んでいるようで、国が予定している「がれき処理完了」のスケジュールにほぼ近い状態のようだ。
一方、岩手県や福島県では、随分と遅れが目立つ。
特に福島県の場合、「フクシマ事故」による放射能洗浄という作業が、大幅な遅れを生んでいるようだ。
急勾配の山林の落ち葉を集める作業をしている写真を、ある新聞が写真入りで、紹介していた。

その写真を見て、落ち葉や間伐材などを素に「バイオエネルギー」を作り、それを東京電力を始めとする電力会社各社が買い取り、火力発電の一部として使う、と言う方法はできないのだろうか?と、考えたのだった。
例え、放射能に汚染されていても、作られたバイオエタノールやメタンガスには放射能は含まれない、と聞いたことがある。
放射能にさらされた落ち葉や間伐材を遠くに運ぶと、また受け入れ反対という事態が起きるコトを考えるなら、解除された「避難地域」内に「バイオマス・エネルギープラント」を造り、そこから液化して運ぶ、と言う方法だ。
もちろん「プラントそのもので電力を作り、それを電力会社が買い取る」と言う方法もあるだろう。
問題はその場合、東京電力が買い取るのではなく、東北電力が買い取る、と言うコトになってしまう点だ。

メタンガスそのものを発生させようとすると、その元となるモノが必要だが、現在福島県の漁業は「放射能検査の為に魚を捕る」という状況が続いている。
その検査用の魚を素にして、メタンガスを発生させれば良いのでは?
魚によるメタンガスは難しいとされているが、日本では既にその技術を持った企業があり、技術的な問題は、余りないはずなのだ。
前田建設「水産加工廃棄物のメタン発酵に関する研究(注意:pdfファイル)

それなら、遅々として進まないがれきの処理にも役立つだろうし、雇用も創出できるのではないだろうか?
何より、東京電力がそのバイオエネルギーを買い取るコトで、電力の最大消費地・東京から被災地へと経済の流れが変わる。
「都会が地方からエネルギーを買う」と言うコトだ。
そうなれば、疲弊して行くだけの地方も少しは活性化するのではないだろうか?
それが「原発の事故」によって二重被災者となった福島が、新しい「エネルギー創出地域」へと生まれ変われるチャンスだと思うのだ。