日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

働き方を見直すと、業績もアップする?

2013-03-19 21:02:11 | ビジネス
毎日新聞のWEBサイトを見ていたら、とても興味深い記事があった。
リアル30’s番外編(1)「社員がより幸せになれる働き方を作った」

取り上げられている企業は、ゴム製品の総合商社「小菅」という会社。
「全員正社員で残業がない」と言う、今の日本企業の中ではやや変わった印象のある企業。
しかし、読んでみると「これからの企業のあり方」としては、とても理想的なのでは?と言う気がしてきた。

日本企業の多くは、「残業して当たり前」という感覚が強い。
例えそれが「サービス残業」であっても、「残業をする位忙しい」と言うコトの方が大切に思い込んでいる部分も多いのでは?
もちろん、昨今話題になっている「ブラックな企業」や「過労死や過労によるうつ病」などを引き起こす状況となってしまう職場も数多くある。
こちらは「残業はやりたくないが、やらざる得ない」という状況の企業だ。
その意味では一言で「残業」というコトを言ってしまうのは、問題かもしれない。

そして今の職場で盛んにいわれる「業務の効率化」という点でも、この「小菅」はヒントを与えてくれている。
情報の共有化やグループ営業という方法によって、一人に掛かる負担を減らし、全体で業績を上げる。それがひいてはお客様への信頼や安心感、サービスの向上へと繋がっていると言う。
それだけでは無く「商社としてどのようなコトができるのか?顧客への利益とはなにか?」というコトを、企業全体で考えようとする姿勢が、従業員の働く満足度を上げている様に感じるのだ。

バブルが崩壊した直後から盛んにいわれる様になった「成果主義」は、社員一人ひとりに成果を求める「個人主義」というか「自己責任の追及型成果主義」的なトコロがあった。
それが職場内でのいじめのようなコトになり、職場環境を悪化させていく・・・と言う「負のスパイラル成果主義」のような評価が一般的になってしまった。
そのような評価の方法が、ますます「過労死や過労によるうつ病」を招く原因となっていったような気がする。
しかし、その「成果主義」が業績を上げることに成功しただろうか?
むしろ、殺伐とした職場環境を生み、お客様をないがしろにするような姿勢を知らぬ間に作り出していた、と言うコトはないだろうか?

もう一つ感じたコトは「小菅」のような、「人の幸せを考える企業」と取引をしたいと考える経営者は、多いのでは?
少なくとも、生活者の多くは「小菅」のような「人の幸せを考える企業」から、商品・サービスを買いたい、と考えていると思う。