日々是マーケティング

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雑誌「ソコトコ」が発信したエネルギー問題

2013-03-08 15:56:46 | アラカルト
一時期、やたらとみることがあった「LOHAS」というコトバ。
今ではすっかり忘れ去れたのか?、定着したのか?と言う感じだろうか。
その「LOHAS」をテーマにした雑誌「ソコトコ」の4月号を見て、どんな変化がおきるだろうか?と、少し期待をしている。
「ソコトコ 4月号 みんなのエネルギー入門」

「エネルギー問題を、お勉強をしよう」という特集だ。
この特集を読んでみると、地方では様々な「創エネ」事業を始めようとしているコトがわかる。
特集でも取り上げられている岩手内陸部の村では、風力発電だけで村民が1年に使う電力以上の電力を発電し、東北電力に売電している。
それだけでも大変なコトだと思うのだが、酪農地域というコトもあり牛からの排泄物などを基にメタンガスを利用した発電などにも取り組んでいる。
その村では、村民の生ゴミも利用してより多くのメタンガスを発生させ、電力としてまかないたい、と言う考えがあるようだ。

風力発電の装置と言っても、おなじみのプロペラ型だけでは無く様々な形状の風力発電システムがある。
と言うコトは、何も「低周波による健康被害」が問題視されているプロペラ型では無く、それぞれの地域にあった形状の風力発電システムを選べば良いと言うコトだ。

もう一つ感じたコトは、「都会は地方から電力を買い続けなくてはならない」と言うコトだ。
地方にはバイオマスエネルギーの原料となるモノが、沢山ある。
プラントを作る場所もある。
都会にあるとすれば、食品廃棄物だろうか?それとも下水処理システムを変えたメタンガスによる発電だろうか?
臭気対策などを万全にしても、おそらく都会で発電プラントを造ろうとすれば、周辺住民からの反対で無理だと思う。

「ソコトコ」という雑誌そのものは、一般誌よりも読者数は少ないと思う。
ただこの様な雑誌によって、それまで興味が無かった人や自治体が「オヤ!」とか「アレ?」と感じるコトで、小さく財政的に厳しい自治体などでは、取り上げられた岩手の村のような取り組みを始めるかも知れない。
むしろ、その様な動きがあるコトを期待したい。
最初は小さな動きであっても、それが大きな波へと変化し始めたとき、既存の電力会社はどのようなコトを考えるのだろう?
それだけではなく政府は、どのような対応を迫られるのだろう?

そう考えると、さほど注目をされないエコ雑誌が投げかけた「エネルギー問題」は、現実的で社会を変えるきっかけになるかも知れない。