先週の三連休は、「敬老の日」のため。
この「敬老」という言葉から、どのくらいの年齢の方を想像されるだろうか?
一般的には、60歳以上というところではないだろうか?
60歳=還暦を迎えた人達ということになる。
しかし、私の親世代の60歳と今の60歳では、随分印象が違う。
少なくとも、「赤いちゃんちゃんこ」を着てお祝いをする・・・と言う感じではない、と思う。
そう考えると、携帯電話各社が出している「(高齢者が)使いやすい携帯電話・スマートフォン」は、もう少し年齢が高い人達をユーザーとして、考えているのかな?と、考えるのだ。
考えるのだが、各社のテレビCMなどをみると、決してそうではなさそうだ。
SoftBankが今現在、吉永小百合さんを起用してのCMは、いわゆる60代前後の人達に「普通のスマートフォン」を使ってもらいたい、と言う意図が見える。
還暦を過ぎようと、今の60代なら「らくらくフォン」のような、分かり易いスマートフォンではなく、若者と同じスマートフォンを十分使えるだろう、と言う考えがあるように感じるのだ。
その意味では、先日の日本老年医学会と日本老年学会のまとめた「高齢者の定義見直し」と、重なる部分が大きいように思う。
65歳はもう「高齢者」じゃない?学会が定義を再検討
一方、docomoのCMではなが、docomoが取り扱っている富士通の「らくらくスマートフォン」のCMは、吉永さんよりもお若い大竹しのぶさんを起用し、「大きな文字表示で分かり易い」とアピールしている。
この感覚が、今までの60代・高齢者というとらえ方のような気がする。
だからと言って、docomoの感覚が古いと言う気は無い。
むしろ、このCMを作っている富士通が、その様な感覚を持っている、と言うコトかも知れないし、老眼が出始める40代以上に訴えかけているつもりかも知れない。
その様な視点で、CMをみると企業の想定しているユーザー層と現実との違い、と言うものを感じる。そして、現実のユーザーと企業が想定しているユーザー層が、合致した時市場が動くのかもしれない。