ここ、1,2年名古屋の百貨店では、地下フロアーのリニューアルが続いている。
「地下フロアー」=食料品売り場だ。
我が家からそれほど遠くないトコロに、実は某百貨店がある。
郊外型百貨店という感じで造られたと思われる店舗なのだが、今ではすっかり住宅地にポツンとある百貨店という、やや中途半端な感じになってしまった。
イメージ的には、高級大型総合スーパーという感じだろうか?
その百貨店の地下フロアーが、現在リニューアル中。
リニューアルをしながらの営業なので、品揃えなどはやや期待ができないのだが、その中で感じたことがあった。
それは、「バイヤーの力」と言うコトだ。
特に目を引いたのが、日本酒を扱う売り場。
日本酒そのものは、ワインや焼酎などにおされ人気薄のようだが、日本酒売り場をみると決してそんな気がしない。
全国各地に銘柄米があり、名水がある様に、日本酒にも全国各地に銘酒と呼ばれるお酒がある。
一部の酒造メーカー以外は、とても小さな酒蔵が作っている。
その為、生産量も限られてくるのだが、そんな小さな酒蔵の銘酒を見つけて、常時ではないにしても売り場に置くと言うのは、なかなかのものだと感じたのだった。
それを感じさせるのは、売り場のバイヤーのそのお酒に対する思いがPOPなどに現れている場合だ。
本当に美味しい日本酒を飲んでもらいたい!と言う気持ちが商品棚から感じると、このバイヤー良いバイヤーだな~と感じる。
それは何も日本酒だけではない。
アパレルにしても、日用品にしても、有名ブランドだけを扱っていては、他の百貨店との差別化はできない。
百貨店のバイヤー自ら、全国に埋もれている優れた商品などを掘り起こし、その百貨店オリジナルとして売り出すこともまた、百貨店らしさなのではないだろうか?
国内だけにとどまらず、バブル期に積極的に海外に進出した日本の百貨店だからこそ、今度は途上国を含めた、素晴らしい手仕事を商品として開発するコトもできるのではないだろうか?
「百貨店が創るフェアトレード」と言う発想があっても、面白いと思う。
その様な新しい動きを創り出すのも、バイヤー次第だろう。
百貨店というスケールメリットを生かすバイヤー達が、これからの百貨店を創っていくのではないだろうか。