◆美保基地部隊配備計画は変更なし
防衛省が4月25日に発表したところによれば、開発中の次期輸送機XC-2の開発期間を一年間延長したとのことです。
開発期間延長は現在までに二機が制作され、試験飛行が行われている試作機により、構造上補強が必要な部位が確認され、量産機の製造を前に設計変更などの必要な措置を行う観点から、一年間の延長を行うことになった、という形です。これにより、開発計画の完了は平成26年度になるとのこと。
XC-2は、航空自衛隊の主力輸送機C-1が開発から四十年を経て、我が国の防衛政策が専守防衛から国際貢献への転換を受け、高い運動性を誇るC-1輸送機も輸送能力、特に搭載量と航続距離の面で能力不十分が認識され、搭載量と航続距離を大きく延伸する新輸送機として国産開発されました。
C-2輸送機、新しい輸送機は平成26年末に美保基地へ配備され、C-1輸送機を置きかえることとなっていますが、今回の補強と設計変更措置による量産機納入は一応想定された範囲内となるようで、年度末までには納入は行えるというのが現在の防衛省の発表となっていいます。
C-2は少なくとも2050年代までは航空自衛隊の主力輸送機となる機体ですので、試作機は、側面部部などに顕著な補強材追加が見て取れ、この部分だけでもこれだけあらわれているのですから開発期間の一年延期を要しても、他の部分などの補強を含め実任務に十分耐える機体として完成することが望まれるでしょう。
北大路機関:はるな
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