北大路機関

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【G3X撮影速報】小牧基地航空祭2019,令和元年のKOMAKIオープンベース(2019-11-09)

2019-11-23 20:01:25 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■大空を往くKC-767&C-130H
 平成最後の航空祭が行われました小牧基地では年度が明けて今年度に改めて令和元年航空祭が挙行されました。

 小牧基地航空祭2019、開幕を知らせるオープニングフライトが開門前に並ぶ我々大群衆の前を航過飛行します。牛山駅から開門の0830時まで徐々にエプロン地区へ開放が進み、航空祭会場が開門と同時に頭上をオープニングフライトの四機編隊が開幕を告げました。

 C-130H輸送機とKC-767空中給油輸送機、編隊飛行は一回限りの航過飛行でした、いやはや開門と同時に最前列を目指して前の方に並びますと見えない仕組み、当方はすぐ隣のオランダからのカメラマン一行と隊舎の土手に撮影位置を選んだことで幸い撮影出来ました。

 C-130H輸送機とKC-767空中給油輸送機、小牧基地には戦闘機は配備されていません、いや三沢基地に展開する第三項件はこの小牧基地で創設されたので大昔には配備されていたのですが、実は当方の行きつけ居酒屋にその時にF-86Dを整備していた方がたまに来ます。

 KC-767空中給油輸送機の旋回、巨大な航空機の力強い旋回には独特の迫力がありますが、その迫力と際立たせるのは何よりもこの青空、快晴の青空と順光の太陽が指し示す鮮やかな機能美でしょう。晴れて良かった、快晴で何より、これこそ航空祭日和といえましょう。

 C-130H輸送機の航過飛行、小牧基地は順光の理知です、午前中に限ってですが。小牧基地の滑走路は南北に延びていまして、航空祭会場は東側に在り滑走路西側は名古屋空港があります。知人に電話しますと、事情が在って今西側に居る、と。冷戦時代のような会話が。

 C-130H輸送機は航空自衛隊の輸送能力強化へ、C-1輸送機に続いて導入されました。実はC-1輸送機を増強調達する計画があったのですが、政府の輸送機増強決定を待つ間にか川崎重工での製造ラインが閉鎖解体されてしまいまして、結果的にC-130Hを導入することに。

 C-1輸送機については川崎重工が当初、胴体延長の改良型製造を防衛省に持ちかけていました。既存機の胴体延長再設計はアメリカ空軍のC-141輸送機で実例がありまして、これに併せて航続距離も延伸する計画でしたが、何しろ輸送機増強の決定が遅く時機を逸した。

 KC-767空中給油輸送機と岐阜基地飛行開発実験団所属のF-2B戦闘機による空中給油飛行展示、この情景は小牧基地か岐阜基地でしか見る事は出来ません。しかし翌日が岐阜基地航空祭の予定でしたので、もしかして明日の予行なのでは、という声も周りから湧きます。

 KC-767空中給油輸送機もC-130H輸送機も自衛隊海外派遣に必須の装備ですが、今日では信じられない事ですけれどもかつては海外の侵略に使われるという事で日本社会党や日本共産党が反対、長く実現しませんでした。しかしこれがもし今無ければ、いろいろ大変だ。

 C-130H輸送機とKC-767空中給油輸送機の給油展示、結局のところ日本の平和主義は世界に平和を維持させるのではなく、自分さえ平和ならば周辺は全滅しても結構で、その為に国連はじめ世界での確たる地位を築く、という矛盾したものでした。孤立主義でしたね。

 経済大国として相応の責任を果たすべき、この世界からの要求があり、日本の国際貢献が始まったのは1992年、そこでの経験を蓄積すると共に、これら装備は現在、南西諸島へ大陸からの軍事圧力が強まる中、重要な国土防衛の為の装備として位置付けられています。

 OH-6D観測ヘリコプター、こちらはC-130H輸送機とKC-767空中給油輸送機の飛行展示に続きまして災害派遣展示へ離陸を開始しました。三菱重工の工場が背景に見えますが、ちなみにOH-6D観測ヘリコプターは川崎重工でライセンス生産されている航空機です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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