■太平洋の向こうの隣国
アメリカ大統領選挙、ここまで接戦となるとは思えずトランプ大統領の岩盤支持層とポピュリズムからの離脱を求める層との分断を感じさせるところです。
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ポストトランプ時代やトランプ長期政権時代、こうした視座から11月3日まではアメリカ大統領選を眺めていましたが、現在の状況を見ますと、ポスト大統領選、という概念で俯瞰するのが妥当なのかもしれません。2016年大統領選の世論調査失敗を受けての前回よりも慎重に期した世論調査、ここでバイデン優位が伝えられていましたので印象はあった。
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ポスト大統領選、こう考えるのは歴史的接戦となった為なのですね。現実問題、テキサス州とフロリダ州、コロナウィルスCOVID-19に揺れる両州でトランプ大統領が勝利した事は、アメリカの分断、こう説明される事象を中々に考えさせられるものでして、しかもこの幾つかの州で一万単位疑問票が残る中での数千票差の勝敗は禍根を残す事とならないか。
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ポストトランプ時代やトランプ長期政権時代、しかし、冷静に見ていますと、トランプ政権はシリアの神経ガス使用に対し巡航ミサイルによる懲罰爆撃を実施した以外、戦争を起こしていません。歴史的に見れば平和的な対外政策を実施しているのですが、日本海に原子力空母3隻を展開させ北朝鮮連続ミサイル実験を鎮める等、抑止力は理解していました。
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新モンロー政策となるのではないか、国連軽視やパリ合意離脱にINF全廃条約離脱にTPP環太平洋包括協力協定離脱といった、アメリカが内向きとなる対応を実施していた一方で、当初の在日米軍と在韓米軍撤収、日本の核武装容認、NATO離脱と在欧米軍撤収、こうした当初の施策は支持者向けに留め、モンロードクトリンの再開には至らなかったのですね。
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中国問題について、実のところ中国に対する政策に積極的であったトランプ大統領に対してバイデン候補に、当初、不安があったことは否めません。南シナ海における中国の軍事行動、他国の環礁を武力奪取し人工島を建築、地対空ミサイルや超水平線レーダーと飛行場の設置、これらを事実上黙認したのはオバマ時代、バイデン氏が副大統領だった頃です。
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しかし、現状を見ますとトランプ大統領でもバイデン大統領でも、中国への対応はあまり選択肢がなくなっているのが現実です。南シナ海での中国軍事行動をこれ以上放置するならば、南シナ海という人口40億の経済圏中心の通商路が中国影響下に置かれ、日本や韓国という同盟国、環太平洋地域の大半を失いかねない状況、関与を強めざるを得ません。
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いや、実はアメリカがTPP離脱を示した際に中国が自由貿易を更に推し進めればアメリカのポテンシャルが失われる可能性はありましたし、中国が香港民主化を少なくとも自治面で容認する事があれば中国がアメリカに代わる人権先進国としてポテンシャルを置き換え得た、南シナ海の人工島開発も中止して単なる気象観測施設としていれば、機会はあった。
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真逆の、中国脅威論を推し進める施策を香港と南シナ海で行い、新型コロナウィルスについては中国での最初の感染拡大を疑った豪州への露骨な経済制裁を行うなど、分りやすい行動を採った為に、やはりアメリカのポテンシャル、その重要性を再確認させることとなっています。すると問題はポスト大統領選、アメリカはまとまる事が出来るか、となる。
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レッドミラージュにブルーミラージュ、最初の12時間のトランプ優勢とバイデン優勢への転換、アメリカは二転三転するなかで日本でもどちらが当選するのか隔靴掻痒が続いていますので当事国アメリカの緊張はこの比ではありません。バイデン政権かトランプ政権か、とにかくアメリカの制度がとてつもない揺り返しに見舞われる事となるのですから真剣だ。
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投票所での投票は投票用紙の情報を即座に電子的に読み取り集計するのですが、期日前投票の中でも郵便投票のものは、送られてきました封筒を開封し折り畳まれた投票用紙を広げ、そしてその投票用紙が正当なものであるかを確認した上で集計を開始するため、時間が掛かり、また投票日当日消印有効の州では日本時間6日も続々郵送されている状況です。
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現在の概況。バイデンがペンシルベニア州で猛追して、これはアメリカABC報道日本時間本日朝のものです、この勝利が双方にとり歴史的数の期日前投票の開票を含め激戦が続きます。大統領選挙の鍵はこの接戦州でペンシルベニア州ではトランプ大統領が8万票の優勢、ジョージア州は9500票の優勢、となっています。各州の詳細は以下の通りです。
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アリゾナ州では郵便投票が進むと共に当初有意であったバイデン氏にトランプ大統領が猛追するという、新しい現象が進んでいます、アリゾナは27万の未開票と1万の疑問票があるとのこと。ネバダ州はラスベガス都市圏において郵便投票の開票が週末まで要すると開票責任者が発表しています。ただアリゾナ州ではトランプ氏が追いつきつつ状況がある。
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アリゾナ州、現時点ではまだバイデン優位、票数で67000のバイデン優位なのですが集計前で45万が未集計です、未集計の多くが郵便投票と云いますのでこのまま他の激戦州のように向かうかというとそうではない模様、郵便投票ではバイデン氏に有利と云われているのですが、地区ごとで見ればマリコバではトランプ大統領が逆転しました為まだ未知数だ。
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ジョージア州では2000票まで日本時間1200時の時点で接近しており、一万以上ある疑問票を慎重に精査しているという。ジョージア州ではトランプ優位ですが当初は20万の優位が36000票のこるなかで日本時間0700の時点で9000票の優位まで短縮、人口密集地域であるために集計の時間が掛かっています、電子情報も端末の物理的輸送が必要なのですね。
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ジョージア州。ただこの中で人口密集地域とともに、やはり期日前投票が後回しの開票となり、これから開票が始まるのですね。そして郵便投票の投票日当日消印有効は、郵送に時間を要する地域において開票開始に影響するものであり、例えばノースカロライナ州は3日日付郵便投票が12日まで郵送に時間を要するとのことで、まだ決着は先の話といえます。
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ペンシルベニア州はトランプ大統領が7万票リードしていますが30万の開票が終わっていません、そしてフィラデルフィアやピッツバーグといった大都市郊外の民主党支持地域での開票がまだです。30万の開票が進めば現在の7万票の優位が維持できない可能性があり、開票が続く。郵便投票、6日まで郵送の到着を要する為、現時点で総票数さえ未確定という。
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ペンシルベニア州がある意味、今回の大統領選における天王山となるのでしょうか。当日分の開票はほぼ完了していますが、中でも25万の郵便投票開票がまだ開始されていないといい、郵便投票拒否をトランプ大統領が呼びかけた支持層の投票行動がこう響いているかたち。何れも僅差であるため、投票の不明票を慎重に精査する為、時間はかかるようです。
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ネバダ州はバイデン優位ですこういいますのも、ペンシルベニア。バイデンが捕れば273の選挙人をとりますので此処で決まりですが、トランプが捕れば237となり、ノースカロライナとジョージアで267を捕り王手、ここを確実とする事でバイデン氏当選が方向づけられるわけで、選挙人は少ないですが今回の関ヶ原、ネバダは重要な役割となっています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
アメリカ大統領選挙、ここまで接戦となるとは思えずトランプ大統領の岩盤支持層とポピュリズムからの離脱を求める層との分断を感じさせるところです。
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新モンロー政策となるのではないか、国連軽視やパリ合意離脱にINF全廃条約離脱にTPP環太平洋包括協力協定離脱といった、アメリカが内向きとなる対応を実施していた一方で、当初の在日米軍と在韓米軍撤収、日本の核武装容認、NATO離脱と在欧米軍撤収、こうした当初の施策は支持者向けに留め、モンロードクトリンの再開には至らなかったのですね。
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中国問題について、実のところ中国に対する政策に積極的であったトランプ大統領に対してバイデン候補に、当初、不安があったことは否めません。南シナ海における中国の軍事行動、他国の環礁を武力奪取し人工島を建築、地対空ミサイルや超水平線レーダーと飛行場の設置、これらを事実上黙認したのはオバマ時代、バイデン氏が副大統領だった頃です。
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しかし、現状を見ますとトランプ大統領でもバイデン大統領でも、中国への対応はあまり選択肢がなくなっているのが現実です。南シナ海での中国軍事行動をこれ以上放置するならば、南シナ海という人口40億の経済圏中心の通商路が中国影響下に置かれ、日本や韓国という同盟国、環太平洋地域の大半を失いかねない状況、関与を強めざるを得ません。
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いや、実はアメリカがTPP離脱を示した際に中国が自由貿易を更に推し進めればアメリカのポテンシャルが失われる可能性はありましたし、中国が香港民主化を少なくとも自治面で容認する事があれば中国がアメリカに代わる人権先進国としてポテンシャルを置き換え得た、南シナ海の人工島開発も中止して単なる気象観測施設としていれば、機会はあった。
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真逆の、中国脅威論を推し進める施策を香港と南シナ海で行い、新型コロナウィルスについては中国での最初の感染拡大を疑った豪州への露骨な経済制裁を行うなど、分りやすい行動を採った為に、やはりアメリカのポテンシャル、その重要性を再確認させることとなっています。すると問題はポスト大統領選、アメリカはまとまる事が出来るか、となる。
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レッドミラージュにブルーミラージュ、最初の12時間のトランプ優勢とバイデン優勢への転換、アメリカは二転三転するなかで日本でもどちらが当選するのか隔靴掻痒が続いていますので当事国アメリカの緊張はこの比ではありません。バイデン政権かトランプ政権か、とにかくアメリカの制度がとてつもない揺り返しに見舞われる事となるのですから真剣だ。
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アリゾナ州では郵便投票が進むと共に当初有意であったバイデン氏にトランプ大統領が猛追するという、新しい現象が進んでいます、アリゾナは27万の未開票と1万の疑問票があるとのこと。ネバダ州はラスベガス都市圏において郵便投票の開票が週末まで要すると開票責任者が発表しています。ただアリゾナ州ではトランプ氏が追いつきつつ状況がある。
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ジョージア州。ただこの中で人口密集地域とともに、やはり期日前投票が後回しの開票となり、これから開票が始まるのですね。そして郵便投票の投票日当日消印有効は、郵送に時間を要する地域において開票開始に影響するものであり、例えばノースカロライナ州は3日日付郵便投票が12日まで郵送に時間を要するとのことで、まだ決着は先の話といえます。
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ネバダ州はバイデン優位ですこういいますのも、ペンシルベニア。バイデンが捕れば273の選挙人をとりますので此処で決まりですが、トランプが捕れば237となり、ノースカロライナとジョージアで267を捕り王手、ここを確実とする事でバイデン氏当選が方向づけられるわけで、選挙人は少ないですが今回の関ヶ原、ネバダは重要な役割となっています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
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