北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度十一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.11.03-2023.11.05)

2023-11-02 20:22:28 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 十一月となり一ヶ月前の猛暑に近い残暑が嘘のように紅葉の気配が感じられるようになりました今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか、今週末の行事紹介です。

 航空学校創設71周年記念明野駐屯地祭、土曜日に執り行われます。今週末最大の自衛隊関連行事と云えるところでしょうか、陸上自衛隊の航空祭です。陸上自衛隊は創設当時から観測用航空機などを独自に運用しており、そしてヘリコプターも世界の陸軍と比してかなり早い時期から運用しており、この為の操縦要員を養成するのが明野の航空学校です。

 明野駐屯地は近鉄明野駅から徒歩20分ほど、徒歩でも行けるのですがシャトルバスも例年運行されています。式典会場はその前面が観閲台と招待席にて占められているのですけれども、心配ご無用、航空学校の行事は基本的にヘリコプターが飛行して行いますので、最前列でなくとも飛行している様子は見る事が出来、その一番の見どころは大編隊という。

 大編隊は、観閲飛行として執り行われ、基本的に一回航過飛行するだけですので、撮影される方は見逃されない様に、会場のかなり離れた場所から編隊飛行が向ってくる様子が、だんだん編隊の大きくなってゆく様子、こればかりは見たものでないと迫力は判りません、映画の“地獄の黙示録”や“ブラックホークダウン”よりも編隊の機数が多い点もすごい。

 航空部隊、しかし難点は年々陸上自衛隊のヘリコプター数が縮小している点で、UH-1J多用途ヘリコプターの減勢とOH-6D観測ヘリコプターの後継機無き全廃、そして間もなくAH-1S対戦車ヘリコプターも後継機無きまま間もなく全廃となります。無人機で代替するという政府の方針ですが、そもそも無人機がどこまで有効か未知数のまま、減勢が進む。

 大編隊は迫力ですが、これ、会場から撮影する以外に外柵から撮影するという選択肢もあります。祝辞を終えて観閲飛行準備の号令がかかるまでに意外と時間が有りますので、離陸の様子を正面から撮影するために敢えて外柵に転進するという撮影方法もあります。明野駐屯地祭は、こうした撮影位置を動きながら最適解を探すのも、面白いのかもしれない。

 豊川駐屯地創設73周年記念行事、十一月三日に執り行われます、文化の日です、金曜日です、威風堂々土曜日に豊川駐屯地にゆきますと、嗚呼それ昨日です、としれっとした対応となってしまいますのでご注意を。十一月三日と云えば例年は入間基地航空祭が行われC-1輸送機が最後の活躍、というところですが、今年度の入間航空祭は一月なのでご注意を。

 FH-70の駐屯地祭、いや他にも第49普通科連隊や第10高射特科大隊に第6施設群と色々な部隊が駐屯しているのですが、主役は派手なFH-70榴弾砲空包射撃を叩きだす第10特科連隊でしょう。ここは駐屯地に隣接した豊川訓練場が式典会場として活用されるのですが、観閲行進を正面から撮れる位置や訓練展示を正面から撮影できる位置等もりだくさん。

 第10特科連隊最後の駐屯地祭、今年はそういった意味で節目の駐屯地祭でもあります、何故なら今年度末、第10師団の火力戦闘部隊として長らく君臨した第10特科連隊は遂に廃止され、中部方面特科連隊へ編入、第10特科連隊のFH-70榴弾砲は中部方面特科連隊第二大隊となります。火砲はそのまま残るのですが、10特、その部隊符号は年度末まで。

 FH-70榴弾砲の空包射撃は、かなり大きく空へ伸びますのでややひいた広角の構図で、射撃号令が出されてから引っ叩くような衝撃音が聞こえるまでの間にひたすらシャッターを押しこんで連写していますと、後で確認した際に映りこんでいるのが発砲焔という。近くには豊川稲荷や吉田城もありますので、観光と併せて探訪というのもいいかもしれません。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・11月3日:豊川駐屯地創設73周年記念行事
・11月4日:航空学校創設71周年記念明野駐屯地祭

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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【京都幕間旅情】光明院,キングコング公開90周年-東福寺塔頭は不思議な芸術品に包まれている

2023-11-02 07:00:06 | 写真
■ゴジラでなく狛犬
 狛犬の巨大な襖絵がゴジラに見えてくる新作公開前夜というか前日の今日この頃です。

 臨済宗の寺院でゴジラ。学校でアイドル、というラブライブが既に日本では一種の文化として定着しNHKでさえラジオを含めて放送しているくらいですので、東福寺塔頭、光明院に怪獣にしか見えないものの展示があっても不思議ではないのかもしれません。

 ゴジラマイナスワン、しかしアルファでありオメガだ、とされる1954年のゴジラよりも前に遡るとは、ちょっと発想を頑張ってみたなあ、と考えるものです。いや、近未来にゴジラが出るという描写は怪獣忠臣蔵、改め、怪獣総進撃、にて描かれたテーマですが。

 江戸に現れたキングコング、過去にさかのぼる怪獣映画といえばこれか。日本特撮映画の原点の一つともいわれる映画ながら、発表が1938年で制作した全勝キネマは倒産、映像が残っておらずポスターだけが現存する作品なのですが、あのころの日本映画は凄い。

 キングコング公開90周年、そう2023年というのは1933年にアメリカでキングコングが公開されて90周年という節目の年でして、ゴジラマイナスワンはゴジラ公開が1954年ですし、何故2024年まで待てなかったのかなあ、という気がしないでもない、そして。

 和製キングコング公開90周年、実は日本はアメリカでキングコング公開のその年にパクッて和製キングコングを、日本配給会社がモメている最中にヤッてしまっているのですね。しかも着ぐるみ版キングコングはアメリカが1976年ですので遥かに先を行ったわけ。

 日本映画、凄いというか逞しい、和製というのは劇中で、キングコングアメリカの名声にアヤカッて劇場で見世物として上映いや上演し、大好評の最中に恋騒動が巻き起こり、キングコング着ぐるみを着たまま役者が東京を走り回り、キングコングだと大騒ぎになる。

 パニック超大作というか、街中がパニックになる超大作という、今風に言えばキングコング東京に現る、という感じか。権利関係が大変なのかもしれませんが1933年の話題なのですから敢えてNHKあたりで、和製キングコングリメイクを期待してしまうなあ。

 ハワイマレー沖海戦、1954年ゴジラは戦時中の特撮映画を手掛け、その関係でなぜか公職追放になった円谷英二御大と、本多猪四郎御大、クロサワ映画陰の立役者という本多監督がメガホンをとった作品ですが、考えればようやく日本はキングコングを脱却する。

 ゴジラとともに、ゴジラの逆襲が翌年公開されますと、しかしいったん日本はゴジラを卒業し、空の大怪獣ラドンに大怪獣バラン、地球防衛軍ではモゲラ、ゴジラは1962年にキングコング対ゴジラで帰ってきますが、前年1961年にはモスラも誕生しています。

 モスラの次にゴジラが帰ってきたわけですが、ゴジラ復活の二年後に宇宙怪獣ドゴラを発表、日本映画はゴジラに依存せず、大映はガメラ、松竹はギララ、日活はガッパ、と独自路線を行きました。ガメラ以外はシリーズ化される事はなかったのですけれどもね。

 怪獣は、ただ、過去のものとなったのかと問われれば今放映中のアニメ聖剣学院の魔剣使いではヴォイド、私の推しは悪役令嬢。ではTAIM、聖女の魔力は万能ですでは安直ながら魔物、日本では定期的に怪獣にカテゴライズされる新しい存在は連綿と量産が続く。

 映画はゴジラ頼りである、のだけれども何かこう昔のように、新怪獣と書こうとして誤変換で深海獣とでるのだから、SFの古典山椒魚戦争と艦隊これくしょん艦これを合わせたような作品でもいいから、新怪獣がわっと沸かせてほしいと思う今日この頃です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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