森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「インフェルノ」を観てきました。

2016-10-29 12:33:42 | 映画

10月28日、公開初日に見てきました。

『ダン・ブラウン原作の世界的ヒット作「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」に続き、トム・ハンクスが三度、ハーバード大学教授の ロバート・ラングドンに扮したシリーズ第3弾。』 映画.comから

映画とはダイレクトには関係ないけれど、原作の作者のダン・ブラウンと言う人は1964年生まれのちょっとイケメンですね。お父さんが数学者でお母さんが宗教音楽家で奥さんは美術史研究科で画家なんだそうです。なんだかこのシリーズの物語を書く環境はばっちりって感じがしてしまいますよね。

このような事を書くのも、彼の次回作が出て、そして映画のこのシリーズの次の新作が見たいなと早くも感じてしまったからなのです。

それはこの作品が面白すぎて早く次をと思ったのか、それともなんか不足な気持ちが残ってしまったので早く次をと思ったのか、二つのケースが考えられるのですが、不思議な事にその両方の気持ちが織り交ざってと言うのが正解なような気がします。

 

この作品はフィレンツェ、ヴェネツィア、イスタンブールと背景を見ていても楽しいです。

考えてみれば「京都殺人案内」の大がかりなものかと・・・って、、それ、ちゃうやろ。

 

そうのような一人ボケツッコミはさておいて、このシリーズは、「ダ・ヴィンチ・コード」ではレオナルド・ダ・ヴィンチ、「天使と悪魔」でもガリレオ・ガリレイと彼らの秘密結社との秘密に迫りワクワクさせられたわけですが、今回はダンテが重要なカギとなってくるのです。

ダンテの「神曲」、ダンテと彼の永遠なる女性ベアトリーチェの関係などを知っておくと、より一層感情移入できるのではないかと思いました。

はっきり言って「ダ・ヴィンチ・コード」のような、キリストの妻と言うような衝撃的な謎はありません。そこまでの謎解きを期待したら肩透かしにあうと思います。だけれど殊の外、愛の物語でした。

正直に言うと、私、途中で睡魔に襲われました。ただ逃げているシーンなどは、なにぶん深夜族なのでこういう時に意識がぼやけるのです。ただ、これ、後半に行けば行くほど面白くなってきます。そして最後は、

「あ~あ、終わっちゃった。ラングドンにまた別の物語で会いたくなっちゃったなあ。」という気持ちになってしまったのです。

 

それにこのシリーズは、見終わった後にいろいろ気持ちを引っ張られます。

今朝などは「神曲」だの「ダンテ」だの「ボッティチェッリ」だのを検索しまくっていました。

「神曲」がいかに他の芸術家に多大なる影響を与えたのかが良く分かりました。

映画の中に出てくるボッティチェッリの地獄の図ですが

 拡大してもあまり鮮明に見る事が出来ず、「サンドロ・ボッティチェッリの地獄の図」などで検索し、画像閲覧すると、その拡大したものを載せてくれている人も居るので良いかもしれません。

その画像から、その画像アップしているブログにたどり着くと、この本の影響、またはこの映画の影響で、皆似たような気持ちになっているのだなと推察されました。

これがこのシリーズの二重の罠なのかも知れませんね。

 

以下は映画のネタバレ感想です。

 

予告編からパンデミックがテーマなのだと推理していましたが、謎解き部分が浅いのが、やはり物足りなかったです。

それと言うのも、前作の二作品が「今」を描きながらも、解いていく謎はいにしえからの深い謎だったわけですが、今回は細菌がどこにあるかの後付けの謎だったので、興味がイマイチになってしまったのだと思います。

それでも古い美術館の隠されたドアや部屋を巡ったり、ダンテのデスマスクに秘密があったりと、怪しげな雰囲気を損なわずに引っ張ってくれたと思います。

 

また誰が味方で誰が敵かと言う部分も、ある意味見どころだったのかと思います。

あのブシャールは最初から怪しいと思いました。(根拠ないけれど、こういう人はたいがい怪しい)

だけれど、シエナにはうっかりしてしまいました。だいたい彼女の部屋で丁寧に彼女の今までの天才として生きてきた過去の写真などを見させられていた事を考えたら、一番先に疑って良いようなものですが、このシリーズはいつも若い女性が相棒だったので、彼女もその立ち位置の人かと思ってしまいました。元天才少女が味方だったら頼もしいななんて思ったりして・・・・。

ー まだまだだな、私。

って、妙な所で反省^^

 

凄い悪党なのかと思ったら、影のなんでも屋でもある警備会社「コンソーシアム」の社長であるハリー・シムズは、なかなか味のある頼もしい人に感じ、(やっぱりいろいろと危ない人だけど)、ちょっと好きだと思ってしまったので、その最後は可愛そうな気がしてしまいました。

ブシャールがラングドンに

「つまらない命など多少犠牲になったって・・・」と言っていましたが、そう言う事を言う人って、いつもその命の中に自分は入らないのかと考えもしないんだなと、その傲慢ぶりにあきれ返っていると、最後まで語ることなくシムズに殺されてしまって、真っ先につまらない命が一つ消えてしまったんだなと恐ろしく思いました。

 

人類を淘汰しようとしたこの事件は、人の命を奪ってきた者・奪おうとした者を地獄に落として終結したと言って良いのかもしれません。

 

ラングドンとエリザベス・シンスキーの愛の物語は、ちょっぴり切なかったです。

 

 

 

 逃げてる場所も素敵です。

 


 

 

 

 

コメント (8)
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