ずっと藪の中に隠れていた恋心を、その外に出してあげたかった。
それが小手毬の本当の願いだったのですね。
「怨憎会苦から叶笑を救ってほしい。」と彼女が言った時、だいたいの人は(勝手に巻き込みすみません)、15年前の犯人が出所して彼女の周りをうろちょろしているので、そんな男から絡まれないように、または会わないように守ってあげてくれのような依頼なのかと思ったのではないでしょうか。
だけどその言葉の奥には、もっと違う深い意味があったのですね。
小手毬こと小出茉莉は、その男が既に殺されてしまった事を知っていたから、特命の二人に依頼してきたらしい・・・・。
この人は人の気持ちをよく知り、そして心を砕き、解決に導くように思慮し行動する肝っ玉母さんみたいな人ですね。
しかし物言いが、少々ややこしいと言うかめんどくさい人だなと思いました。
だけど「怨憎会苦」と言う言葉を教えていただいて、ひとつ勉強になった事は間違いのない事です。
青木はなんだかんだと言っても、仕事熱心だと思いました。徹夜でミッションクリアしていたのですよ。偉いじゃないですか。だけど特命の二人は、口では少々おだてはしても感謝しているようには見えないので気の毒になってしまいます。
出雲に芹沢は威張っていますが、少しも負けていない所が良いですね。取調室でも鋭い質問で叶笑に迫っていましたね。
そのうちまた「捜一トリオ」なんて言葉が復活してくるのでしょうか。
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ところでここからは、今回の感想とは言えないのですが、水曜日の9時過ぎって、何故かいつもメチャクチャ眠いんです。横になって声だけ聞いていました。すると最後のオチの所で、15年前に泥棒の方を追いかけて捕まえた警官の同僚だった男が、最後に出て来て、実はその男が犯人だったことが分かります。
連続婦女暴行犯の犯人は、倉庫の方に警察に追われた泥棒たちが逃げて来たから捕まったのだと逆恨みをしていましたが、その警官も似たように犯人を憎んでいたのでした。あの夜、同じように犯人たちを検挙したと言うのに、片やこそ泥、片や連続婦女暴行犯で、なぜかその後、二人の警官は人生を分けてしまったのでした。
とんでもない所に物語が流れていき、右京が言うのです。
『真相は藪の中にあるとばかり言えない。』と。
寝ながら、私は思いました。なんかメチャクチャ予想外で面白そう。明日、録画で見直すのが楽しみ~と。
ところが、録画を見直して、思わず「あれっ ? ここで終わり ?」ってなりました。
つまり寝ながら声だけ聞いていたのではなく、声だけ聞きながらそのうち完全に夢を見ていたのですね。
ある意味、二倍楽しめて得したのかも知れません。(笑)