森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒19 第4話「藪の外」

2020-11-05 23:10:39 | ドラマ(相棒)

ずっと藪の中に隠れていた恋心を、その外に出してあげたかった。

それが小手毬の本当の願いだったのですね。

「怨憎会苦から叶笑を救ってほしい。」と彼女が言った時、だいたいの人は(勝手に巻き込みすみません)、15年前の犯人が出所して彼女の周りをうろちょろしているので、そんな男から絡まれないように、または会わないように守ってあげてくれのような依頼なのかと思ったのではないでしょうか。

だけどその言葉の奥には、もっと違う深い意味があったのですね。

小手毬こと小出茉莉は、その男が既に殺されてしまった事を知っていたから、特命の二人に依頼してきたらしい・・・・。

この人は人の気持ちをよく知り、そして心を砕き、解決に導くように思慮し行動する肝っ玉母さんみたいな人ですね。

しかし物言いが、少々ややこしいと言うかめんどくさい人だなと思いました。

だけど「怨憎会苦」と言う言葉を教えていただいて、ひとつ勉強になった事は間違いのない事です。

 

青木はなんだかんだと言っても、仕事熱心だと思いました。徹夜でミッションクリアしていたのですよ。偉いじゃないですか。だけど特命の二人は、口では少々おだてはしても感謝しているようには見えないので気の毒になってしまいます。

出雲に芹沢は威張っていますが、少しも負けていない所が良いですね。取調室でも鋭い質問で叶笑に迫っていましたね。

そのうちまた「捜一トリオ」なんて言葉が復活してくるのでしょうか。

 

※         ※

 

ところでここからは、今回の感想とは言えないのですが、水曜日の9時過ぎって、何故かいつもメチャクチャ眠いんです。横になって声だけ聞いていました。すると最後のオチの所で、15年前に泥棒の方を追いかけて捕まえた警官の同僚だった男が、最後に出て来て、実はその男が犯人だったことが分かります。

連続婦女暴行犯の犯人は、倉庫の方に警察に追われた泥棒たちが逃げて来たから捕まったのだと逆恨みをしていましたが、その警官も似たように犯人を憎んでいたのでした。あの夜、同じように犯人たちを検挙したと言うのに、片やこそ泥、片や連続婦女暴行犯で、なぜかその後、二人の警官は人生を分けてしまったのでした。

とんでもない所に物語が流れていき、右京が言うのです。

『真相は藪の中にあるとばかり言えない。』と。

寝ながら、私は思いました。なんかメチャクチャ予想外で面白そう。明日、録画で見直すのが楽しみ~と。

ところが、録画を見直して、思わず「あれっ ? ここで終わり ?」ってなりました。

つまり寝ながら声だけ聞いていたのではなく、声だけ聞きながらそのうち完全に夢を見ていたのですね。

ある意味、二倍楽しめて得したのかも知れません。(笑)

 

 

 


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「罪の声」を見てきました。

2020-11-05 02:10:10 | 映画

11月3日に見てまいりました。

予告編を見た時から、「行く!  絶対 !」と強く決めていました。

と言うのも、出演が星野源ということもありましたが、脚本が野木亜紀子さんならば、面白くないはずがないからです。そしてこれは実際にあった未解決事件をモチーフに描かれた物語なのだということにも、大きな興味があったからなのです。

過度の期待は逆にあまり良くない事なのかも知れませんが、それでもその期待をまったく裏切られないない作品でした。

そしてこの作品は、私的にですが、小栗旬の代表作になるものに感じました。

主役の二人、本当に良かったです !!

 

「キツネ目の男」と言うワードで、あの事件を知っている者は、すぐに「グリコ森永事件」を思い出すと思います。

だけど

「どくいりきけんたべたらしぬで」というフレーズは忘れる事もなかったのに、既に自分の中で風化していたのでしょうか。

送りつけてきたテープに子供の声が使われていた事は、事実だったと言う事を覚えてはいなかったのです。しかし予告編の子供の声が流れるシーンで驚きのようなこともなく、自分の中では埋もれていた記憶でありながら、知っていた事なんだと思いました。

1984年、まだ20代の私は、その時それを聞いて何を思ったのでしょうかー?

まだ子供の居なかった私は、きっと何も考えなかったに違いありません。

この映画の原作者のように、子供が知らないうちに犯罪に利用され巻き込まれた事件などと言う視点を持つこともなかったように思うのです。

このような事件は「劇場型犯罪」と名付けられました。ただ私はこの時、「家内工業的犯罪」だと思った記憶がちょっとだけあったりします。お父さんがいてお母さんが居て、そして子供も含めてこの事件に関与している事件。つまり家族で参加している・・・・。ゆえにその子供たちは、それなりにその父と母に守られているのだと感じていたのかも知れませんね。その子供たちの後の苦しみなど、思いもせずに。

 

2000年に時効を迎えてしまった事件ですが、物語の中では真実の最後までたどり着きます。

そうであったのかも。

そんな風に感じる事の出来る物語でした。それゆえに子供たちの後の人生にも胸を突き、後半は涙が零れました。

だけどラストには心温まり、微笑みが零れました。

 

お勧めできます !!

 

 

 

 


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