森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

麒麟がくる 第四十二回「離れゆく心」

2021-01-25 00:58:56 | ドラマ (大河)

光秀が、一歩、また一歩と本能寺に近づいていく・・・・・

そんな回だったと思います。

帝からの密かなミッションを受けた所までは、前回までのお話。

荒木村重が信長を裏切って、城に籠城します。

彼の話を聞いて、光秀は義昭を訪ねます。信長が如何に権力を持ち、あちらこちらを抑えても、なかなか皆の剣が収まらないのは、やはり将軍義昭に理由があるからだと思う光秀だったからです。前回にも国衆との会話からそう思うシーンがありましたね。

そのような流れだった故に、そうかも知れない→やはりそうに違いない、という、光秀の行動に説得力が出たように感じました。

訪れた先では、義昭は呑気に鯛などを釣っていました。良く釣れる場所と聞いたのに、毎日釣れるのは一匹だけだと。

それを光秀が釣ってしまい、後で義昭は駒に

「悔しかったが嬉しかった。」と手紙を書くのでした。

しかも「大事な事だから二回言います。」のように、「嬉しかった。」と二回書いてあったのだそうです。

義昭は、京へ戻りましょうと言う光秀に、「光秀ひとりの京だったらなぁ」などと言い、駒は駒で、手紙には「光秀とだったら麒麟を呼べるかもしれぬ。」と書いてありましたと、真顔で伝えるのでした。

 

なんたって明智光秀・・・・・・まじめすぎる男ですから !

「あっ、どーも。」で交わせる人じゃないのですよね。

だから自分の中で自分に使命を与える者を、作っていってしまったのかも知れませんね。

 

家康は、船でわざわざ遠回りをして、摂津で光秀に会いに来ます。

そして三河の窮状を光秀に訴えるのでした。なんたって家康は、長男と妻の命がかかっているのですから。

(悲しく許しがたい事ですが)妻はともかく、家の嫡男を外部干渉で腹を切らされたら、やはり家康はもとより家臣の心中には恨みが残らないはずはないのです。

それを光秀が訴えても、もう信長の耳には届きません。

「わしは家康を試しているのだ。」などと言うのです。

この後、信長はまたも光秀の行動を責めたてます。それはいつも動向を見張っているとばらしているようなものですね。

帝と何を話したのかと詰め寄る信長。

 

なんたって明智光秀・・・・・・まじめすぎる男ですから ! ←二回目。

テキトーな事を言っちゃえばいいのに。しかも自分の都合の良いような嘘を言っちゃえばいいのに。信長の信頼を利用してだな、上手く褒めて褒めまくり、信長すらも操る・・・・・なーんてことは一切起きない !!

「自分の事、なんか言ってた ?」

「秘密でござる。」

「えっ、良いじゃん。俺とお前の仲じゃん。早く言えよ。すげー気になる。頼んでるんだから、ネッ、言えよ。言えっていっただろ !!」

「絶対にダメでござる。」

ムキー、ペチペチ

「じゃ、もう良いよ。帝変えるから。」

「えっ !?」

と言うような展開でしたね。

個人的には、ほんのちょっとだけ、そう、ちょっとだけですが、信長に同情してしまいました。

だって、「なんて言ってたのかなぁ。あー気になる。」ってなりますよね、やっぱり。

 

 

私は、やっぱりこの信長は好きです。他の信長は、なんとなく強さ聡明さが強調されて、なにげに神格化されてしまったような気がしていたのです。ゆえにファンも多いのかとは思いますが。

だけどこの信長は、かなり普通の人だと感じるのです。それはもちろん凡人と言う意味ではありません。また普通の感覚の持ち主でも無かったかもしれません。何が普通かと言えば、普通の人間だなと感じるのです。愚かで寂しい普通の人間です。

「何でこうなった。」と呟くシーンが、多数出てくるように思います。

その言葉を聞くたびに、ちょっと胸が痛くなるのでした。

本能寺でこのセリフを言われたら、ちょっと涙腺が緩むかもしれません。(言いそう・・・)

 

だけど村重の「有岡城の戦い」は「軍師官兵衛」で意外と詳しく描かれていましたよね。妻のだしの処刑とか、涙を誘いましたね。

あの家臣・家族の処刑の事を思うと、どんなにこのドラマの染谷信長がキュートで可愛らしいと思っていても、もう庇いきれるものではありません。

 

あと2回。

うそ~!!

と、言う気持ちになりますが、予告編で帰蝶さまの口から恐ろしい言葉が。

みんなで光秀の心に杭を打ち込んでいるような気がします。

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする