1月16日に放送された「完全版」の方を見ました。2日に放送されたものは、放送後にこの番組の事を知ったので、見逃してしまい、16日の放送を凄く楽しみにしていました。お正月に放送されたものを知らないので、「完全版」と言うものが、どこが違うのか分かりませんが、これ、本当に萌えましたよね~♡♡
錦小路の青物問屋の枡屋の4代目源左衛門は、家族の理解を得て隠居し、画業に専念する事にします。そんな彼が、大事な人たちと出会い自分を高めていく物語で、「動植綵絵」誕生の秘密に迫る、まさに良作だったと思います。
萌えの一番のポイントとは言いませんが、大典と若冲の関係は「友」という名の友情以上のものであったと言う事を匂わせて、この二人があまりにも美しいものだから、ちょっと「うふふ」と言うような感情が見ていて湧き上がってきたのは事実。
だけれど、ひとりは禅僧であり、もうひとりも俗世を捨ててまるで出家しているかのような人だった故に、そこに貫かれているのは、心の世界の愛そのものでしたね。
その愛は、時には相手の足元を照らす光になり、また時には、行く道のはるか先で光となり、自分を導くものになっていたのです。
やはり萌のポイントの一番は、そこだったかも知れません。
高めあう二人。理想の関係ですよね。
勝手にライバル視して、勝手に高まった丸山応挙のような人もいたわけで、輝くひとりの人が、周りに与える影響は多大だなと思いました。
萌えポイントの二つ目。
お芝居やドラマや映画好きな私。役者さんが良い作品に恵まれたなと思うと、なんだか嬉しくなります。瑛太さんにとってもですが、七之助さんにとっても歌舞伎のホーム以外で、主演、代表作になるのではないでしょうか。動きやまなざし、すべてが本当に美しかったです。
萌えポイントの三つ目。
若冲の絵の美しさに。
この企画が起きた時に、美術部に話が行ったとするじゃん。
お名前がちゃんと出ていたけれど、それに携わった方々は、「よし、やったレ。」とか思ったのかしら。それとも「あー、ハイハイ。」と思ったのかしら。
だけどテレビ前で、画面の向こう側に映し出された美しい絵画を若冲作だと思いながら、この物語を堪能しているわけですから、絵を本物と同じように、みな見るわけです。「よし、やったレ。」って、なんか思ってたのではないかと想像してしまうのですよね。
そしてドラマ内で映し出された若冲の絵は、すこぶる評判が良かったですね。
勿体ないから、「ライジング若冲展」をやって展示したら良いと言うご意見をお見かけしたのですが、私もそう思いました。
セリフも細かい所で、遊び心がいっぱいありましたね。
「すべて完成してから、見せたい。」と売茶翁の葬式で、一時的に戻って来た大典に、(動植綵絵を)途中まで見せたらいいのにと言う提案を、そう言って断った若冲。
するとすかさず、玉欄が「分かります。そういう女心。」と言うのですよね。
完成したその絵の前で、「ずっと傍にいて欲しい。友として。」と若冲が言うと大典は「死が二人を分かつまで」と言うじゃないですか。思わず、結婚の誓いかって、突っ込みたくなりましたよね。いや、ここはそのように、みんなに思わせようとする作者の罠だと思いますが、しっかりその罠にはまってしまいました(笑)
小舟の上で番付票を見せ、歌舞伎役者もあるなどと言うと、「私には関係のない世界。」などと七之助に言わせるなど、思わずクスリとしてしまいました。
なんだかまたも若冲に嵌ってしまって、いろいろと調べたので、もう一回記事を書こうと思います。
でも続けては無理なので、近いうちにと言う事で。