8月にオレンジ色の花を咲かせた「ヒオウギ」(檜扇)、
花後に袋状の果実が出来、熟すと割れて、黒い種子が出てきます。
9月中旬、花後にできる果実は、緑色の袋状の莢に包まれます。
11月初め、莢が割れて、
径5mm程で、黒く丸い種が出てきます。
11月中旬、黒く艶がある種子は、
「射干玉」(ぬばたま)とも呼ばれ、
和歌で、「黒」や「夜」にかかる枕詞(まくらことば)
として知られます。
近くに自然実生で芽生えた南天が実を着け、黒と赤の共演も成立、
11月下旬の現在も、黒光りする種子は着いたままです。
東庭の踏み石通路脇に植えたイトススキでも、
ナンバンギセルが咲きました。
「イトススキ」は茎葉が細い、少し小型のススキです。
8月下旬、咲き始めました。
(下周りの丸い緑葉はホタルブクロです)
4日後の8月末日、咲き揃いました。
茎も葉も地上には出ず、1本の花柄に1輪だけ、筒状の紅紫色の花を、
うつむきかげんに咲かせます。
その姿を万葉人は「思い草」と詠みました。
9月上旬の花盛りです。
9月下旬、先に咲いた花は種子を稔らせ黒化しています。
10月中旬、周りで自然実生のリンドウも咲いてきました。
11月上旬、遅れて芽生えた花が、
株の中からも顔を出していました。
ススキ以外での開花例を1つ。
今年は播種してないのですが、前年のこぼれ種から、
空き地のミョウガの株元でも咲いていました。
10月下旬の終い花です。
毎年花後にナンバンギセルの種子を採取しておき、
翌年にススキの株元に蒔きつけていますが、
播種が遅れたのと梅雨の雨が降らず、異常高温が続いたためか、
鉢植えのヤクシマススキでは芽生えがありません。
庭植えススキのナンバンギセルも、
前年のこぼれ種で芽生えたようです。