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「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

旧広島物産陳列館

2011-09-01 00:00:19 | STRUCTURE-構造物残影-

(原爆ドーム 広島市中区大手町 世界文化遺産 国指定史跡)
  大正4年(1915)に竣工した、煉瓦一部鉄骨造三階建(ドーム部五階)、延床面積3069㎡の建物である。設計はチェコ人建築家ヤン・レッツェルであり、ネオ・バロック様式とゼツェシオン様式の装飾を持った建物であった。
 大正10年(1921)広島県立商品陳列所と改称し、同年には第4回全国菓子飴大品評会の会場にもなっている。昭和8年(1933)には広島県産業奨励館に改称されたが、戦争末期にはそれまでの業務を停止し、内務省中国四国土木事務所、広島県地方木材株式会社、日本木材広島支社といった行政機関、統制組合の事務所となった。  
 昭和20年(1945)この建物から南東160mの地点に原爆が投下され、一瞬にして破壊され、現在の姿になった。戦後間もなくして、市民から原爆ドームと呼ばれるようになった。この建物を基準にして平和記念公園が造られたが、辛い過去の遺物であることや、維持保存問題等から原爆ドームを解体する計画が持ち上がった時期があった。然し、原爆の悲惨さを伝える「記念碑」として永久保存されることとなった。
   (ハーモニカを吹く人)
                          

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