flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

向岡碑

2011-09-23 00:00:14 | 城郭・城下町

(東京都文京区弥生)
 現在の東京大学本郷キャンパス弥生地区は、かつて水戸藩中屋敷(駒込邸)であった。また、向岡の由来は、上野寛永寺領を「忍岡(しのぶがおか)」と呼ぶのに対し、向かいの岡という意味からこの辺りを「向岡(むかいがおか)」と呼んだことによる。文政十一年(1828)二十九歳を迎えた水戸藩主徳川斉昭が歌を詠み、「おふ春に向ふが岡なれば世にたぐひなきはなの影かな」の前段詞書に弥生(三月)を詠んだことにより、後に弥生の地名が生まれたとされ、そしてこの碑が屋敷内に建立された。向岡碑は、平成20年、東京大学130周年記念「知のプロムナード」の学内整備に伴い、それまで雨晒しで痛みが目立っていた碑の破損部分の修復、保存処理を施し、情報基盤センターの屋内通路脇に設置、展示したものである。

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