(川崎市高津区向ケ丘)
ある修行僧が諸国行脚の際、祠のあるこの地で百日咳に苦しみ亡くなったという。また一説には、この地で穴を掘りその中で鉦を叩き、念仏を唱え修行をしていたが、「この鉦の音が止んだら死んだと思ってくれ」と言い残し入定したともいう。その跡に松が植えられ聖松と呼ばれたが、明治20年頃落雷に遭い現在の姿になった。近郷の人々は、子供が百日咳にかかると素縄を左に編み聖松に縛り願を掛け、病が治ると右縄を編み幹に縛り直して願解きをしたいという。平成12年(2000)祠が社殿に改築されている。