京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

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2010年05月02日 | 催しごと
    

   見わたす限りの緑。絶好の行楽日和が続く。(国立近代美術館の窓に映る鳥居)

地下鉄東西線で東山駅まで出て、みやこめっせ(京都市勧業館)へと向かう。
三条通りから神宮道を北へと進むのではない、小さな三条橋の架かる白川沿いに歩いて仁王門通りへと出るコースを採る。澄んだ川のせせらぎにほっと一息ついているうちには、平安神宮の朱色の大鳥居が新緑越しに目に入ってくる。通りに出ればそこは琵琶湖疏水だ。

毎年、春にはみやこめっせで古書大即売会が開かれるのだ。41店、約50万冊といわれる古書が並ぶ。
大勢の人であふれるが、ごったがえすという感覚はなく、それぞれにうまく自分のペースで陳列棚に目を凝らしながら会場内を順次回っていける。本好きばかり??隣は何を選ぶのかと、見知らぬ人の興味を知りたくて、なにげなく見てもいる私。

ペンと書物に経本ぐらいしか手に取らない?からか、我が家の“特待生”が気になる本を引き抜き、ページを繰る所作は、年齢の割にはなかなかきれいな指で丁寧さも際立って見える。婆様いわく、「本が恋人」。恐れ多くも横になって読書などはありえない人間だ。1冊1冊、1ページ1ページと恭しく対面、言いようのない独特な本の取り上げ方をする。なにも贅沢をしない人間が、書籍だけには贅沢な!と思うほどの思いを投入してきた。公園のベンチに腰をかけ、買った本を取り出してニタニタ笑みをこぼしている…。まあ、いいか、人それぞれだ。春だなあ~。

相手の趣味趣向は完全把握のつもりか、何も知らずか、…どちらでもいい。
「誰かのために本を選ぶ」「select for 〇〇〇」
「あるのは、あなたに対する熱い思いと選書魂のみ。」だって…

  いいな~。夫婦間でも友人との間ででも…。  

今年はこんな本ももとめました。
白州正子著 随筆集「『夕顔』、珠玉の小文集。
田中保子著『ふくろうの声』、珠玉の随筆集。
コメント (2)
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