何かにつまずいたみたいだった。動かないが、やがて顔を上げたときには口元がゆがみ、もうまさに泣き出す寸前。母親が近づくが、ものすごい悲鳴ともつかない泣き声が上がった。
「どこうったん?」と母親。子どもの足をさすりながら、「いたいのいたいのとんでいけ~」「ほうら、もういたあないやろう。いたいのいたいのとんでいけ~」さすられて安心したのか、治った気になり泣き声もやんでいる。
いつの世にも共通する、おまじないのようだ。わが子の年代でも使っていた。
たいしたことなさそうなら、「ちちんぷいぷい!!」と唱えて、即座に治す場面も思い出す。
古来、言葉には神秘的な力の宿りが信じられてきた。
今も大きな変化はなさそうだ。実際は、こぶができたり血が出たりと何かはあったとしても、唱え言葉が、とりあえずはその場の願いを受け止めてくれる特効薬にもなる。そんなありがたい力を実感したこともたびたびだ。
日本語にはひらがな・漢字・カタカナの3種類の表記がある。語彙も豊かで、どんな他言語での専門用語でもおそらく日本語に訳せないものは無いだろうと聞く。誇るべき日本語。
楽しい言葉遊びの一つなのだろうか。いずれも日本語の持つ魅力だとは思うけれど。
娘の中高生ぐらいのときは、ポケベル時代だった。言葉を数字に置き換えて暗号化するというものか。秘密のやり取りは使うもの同士、結束を固めるのかな。
昭和30年の映画「月は上りぬ」では、恋人同士が電報で万葉集の歌〇〇を打ち合ってラブレター代わりにしていたそうな
Q: 〇〇の中にはどんな漢字が入るでしょう~