京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 申・猿・去る

2011年01月23日 | こんなところ訪ねて
「いい匂いですよ~」箒を手に小さな祠のあたりを掃き清めるご近所さん 
東大路通りから八坂通りを東へ入ると八坂の塔が目に入る。その塔の近くに日本三大庚申のひとつ、大黒山金剛寺八坂庚申堂はある。
              
                        
              
                            門の上には見ざる聞かざる言わざるの三猿
庚申とは干支、「庚(かのえ)申(さる)」の日を意味している。
 この夜は人間の体の中にいる三尸(さんし)の虫が睡眠中に体から抜け出して天に昇り、その罪悪を天帝に告げに行くという。
天帝は罰として悪いことをした人の寿命を縮める。ただ、三尸の虫は人間が寝ている間にしか体から抜け出ることがないので、庚申の日は徹夜をして過ごしていた。
が、いつの頃からか、庚申の日には三尸の虫を喰うという青面(しょうめん)金剛を本尊として拝むようになった。睡眠を捧げ、一晩一心に願い続ければどのような願い事もかなうとされている。
青面金剛とは、お釈迦様に出会い仏教に帰依するようになった夜叉(鎮守様)と言われる。仏教を信じる者は全力でお守りいただけるということになるようだ。
                               
縁起物、お猿の土鈴を身近に置こうといただいた。難が去るように!!

実は最近、顔もひきつるほどのおみくじを引いてしまった。笑顔になって元気が出るなど正反対。ふつーこんなこと書くか~?
優しさのない気分の悪さを吹き払おう。見なかった読まなかったことにして胸の奥にしまって黙っていよう、引かなかったことにしてしまおう?こんな勝手な言い分、三尸の虫が這い出ぬように寝る間を惜しんだ挙句には体を壊し病に伏して、…おみくじどおり!?
まあ、いやだ!! 気分新たにまたまた無病息災を祈った。

        
悪いことばかりではない。福がつけばずっとツキが落ちることはない、とか。
一年、良い事も悪い事も入れ替わりながらと自覚して、もうこれ以上の単なる縁起かつぎを求めてはやめにしよう。
コメント (8)
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