
朝からの雨降りで薄暗い中を起き出したが、股関節が痛かった。これは困ったことになった。
昨日今日と二日続きの雨が予想されていたので、昨日は早めに歩きに出た。
今週末は熊野古道ウォーキング11回目の当日だ。今ここにきて無理に頑張るのはやめようと、頭のどこかでチラッと思って歩き始めたことは記憶している。ところが、最近は比較的快調だったことが禍した。少しやり過ぎてしまったようだ。朝からそれを悔いる羽目になった。
今回は「清姫の墓」からがスタートとなり、まずは熊野聖域の入り口とされる「滝尻王子」までの約2.3kmを40分ほどかけて歩き始める。そして、滝尻王子から「高原熊野神社」「高原霧の里」へと至る。
雨で足慣らしも出来ず、『藤原定家の熊野御幸』のページを繰っていた。
記録によると、定家は、鼻先をすすり上げるような急峻な山坂を、匍(は)うようにして滝尻王子に辿りついている。宿所には転げ込み、歩く力も気力も萎え果て、泣く余力さえなかったという。眠気にとらわれいびきをかきならしていると、後鳥羽院の気まぐれで夜中に歌会が催されることになったりと、大変な思いをしての熊野御幸の供奉だったことを教えられる。
供を命じられ「面目過分」と言いながら、わが躰の足腰の脆弱さを案じ困惑したというから、気の毒な…。定家40歳、後鳥羽院21歳。
行く手の苦しみが大きければ大きいほど末世の苦しみが少なくなるという熊野への道。熊野への道は迂回を知らない。目的に向かって一筋に突き進んでいく。そこに山があり川があろうとも頓着しない。
のだそうだ。進めー!
幸いにも今日は休養日となった。もう無理するのはやめだ。