全国に四万とあると言われる稲荷神社の総本山・伏見稲荷大社は、今日が初午大祭だった。
和銅4(711)年、2月の初の日の午の日に大神が稲荷山の三ヶ峰に降臨したことにちなむ最も重要な祭礼だとある。そして今年は節分会とも重なっていた。
厳しい冷え込みの朝だったが、日差しの援護を受けて勢いよく飛び出した。出てさえしまえば、世の中たくさんの人が外を歩いているのを知る。閉じこもっていなくてよかった、という思いになるわけだ。
駅前の狭い道には、帰る人も向かう人も押し合いへし合いで体がぶつかり合うほどに人が溢れていた。その真ん中を車が通ろうと入ってくるからたまらない。おまわりさんが、「道路の端を歩いてくださーい」と声をからしているが、みな耳が悪いのか、さっぱりだ。こんなときくらいだろうか、しら~ん顔して無視できるのも。
千本鳥居
ご神木の杉の枝(「験(しるし)の杉」)を授かり、家に持ち帰ると願いが成就するという。「商売繁盛」も「出世開運」の祈願も、もちろん「験の杉」にも距離を置いて、「息災」にと手を合わせた。ま、「開運」ぐらいはいいだろう。こうした時は、いつもこのくらいは仏様も目をつむられようと思うことにしている。
生地に小麦粉、白味噌、白ごま、砂糖が入った3枚入りの稲荷煎餅をお土産にした。
なにやら少し食べにくいが、「キツネ」は「気常」に通じ、「気をいただく、元気をいただく」のだそうだから、ためらわずに顔を、面を丸ごと食べたらよいのだという。
そして、付近の店で絵葉書を見つけて一枚購入。
明日にでもJessieに便りを出そう。入学式もなく、すでに新一年生の学期が始まっている。何やら書いて送ってくれたらしいから、元気に明るく過ごせるように、パワーの源に更なる「気」を送るとしようか。