京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

隣り合って

2017年04月21日 | 展覧会

「漢字三千年 ー漢字の歴史と美ー」 日中国交正常化45周年記念特別展。


「漢字」誕生以来3000年。最古の漢字として知られる甲骨文字、清の時代の漢字が刻まれた世界初公開となる兵馬俑。太鼓に似た大きな石・石鼓(せっこ)に刻まれた文字、…等々、およそ110点の出品があるようだ。毎日読んだり書いたりと漢字は身近なはずだが、深く考えることがない。気持ちが弾まないまま、足早に見て回ってしまった。この感性の乏しさ!
ただ、〈中国と日本は一衣帯水の隣国…〉、こう始まる掲示物の冒頭にあった「一衣帯水」という言葉を初めて知ることになった。


もともと気乗りせずに敬遠した展覧会だったが、友人に誘われ、行ってみる気になった。久しぶりに会う友人だったから、これを機にと私の中では目的がすり替わっていた。向かい合うより隣り合ってのお喋りを好む彼女は、私より7つ年上だが、一目見て元気そうだと感じた。どのような事情があれ、縁ある人との別れに穏やかではいられまい。それでも月日の経過は、とらわれていた心を軽くさせたようだ。
戸惑いや悩みにも、潤いをもたらす優しい雨が降る。気づかないくらい静かな、恵みの雨が、ね。
コメント (4)
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