京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

二歩目は本法寺へ

2023年06月14日 | こんなところ訪ねて
長田弘の「最初の質問」という詩の冒頭はこう始まる。
 〈今日、あなたは空を見上げましたか。〉
夜半過ぎの雨は止んで、明るさは戻りつつも空には黒い雲が見える。散々迷って日傘を持った。

秀吉、利休、大徳寺三門のこと、果たして『等伯』の展開は、とすべてがこれからのことなのだが、気の早いことに本堂前に立つという等伯像を一目見てみたいと本法寺に向かった。


能登の七尾の武士の息子、信春(のちの等伯)は絵仏師である長谷川家の養子になり、都に出て日本一の絵師を目指していた。
ゆかりのある本法寺の塔頭に妻子とともに住んだ。



故郷を出る等伯だという。左手にあるのは、本阿弥光悦翁手植えの松だそうな。

もう一つ、墓地に等伯の墓があるとのことだったので訪ねたかった。。運よく出会ったお寺の方らしい女性に聞くと、「入って、少し右に、永代供養塔がある…、等伯と背中合わせに本阿弥家のお墓がありますよ」と丁寧に教えて下さった。
わかった気がしたが、狭い場所に、似たような古い墓石。そこにポツン。雨が一滴。
狭い参道をたどって探し回るが、どうにも雨が気になりだした。結局わからなかった。

出直しと決めた。一度で済まないんだからなあ、間が悪いこと。
まあ、こうして等伯への関心を一歩、また一歩と高め近づいていけばいいのだし。


日傘はたっぷり雨を吸い、判断の甘さが災いした。午後から傘マークはなかったんだけどね。

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