田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

旧永山邸 音のインスタレーション

2020-12-19 18:53:35 | イベント

 インスタレーション?何それ?耳新しい言葉に誘われて昨夜(12月18日)旧永山邸まで足を伸ばした。意味については予め調べて理解したつもりで赴いたのだが、実際にその場に立ち会っても既に新しいものを受け入れ難くなっている年代となった私にはその良さを十分に感得することは無理だった…。

        

 インスタレーションとは、通常インスタレーション・アートというような使われ方をするようだ。

 昨日の新聞に次のような告知が載った。「札幌で活動するピアニスト林佳一郎さんの演奏とともに、明治・昭和時代に建築された館内を鑑賞できます。」つまり、簡単に言えばピアノの演奏を聴きながら歴史的建造物の内部を鑑賞することらしいのだが、イマイチその意味を図りかねた。

 そこでネット上でいろいろ調べたところ、最も理解しやすい解説を見つけることができた。それによると「絵画や彫刻といった具体的な作品のみならず、アートによって成り立つ空間も作品として捉えるといった意味があり、インスタレーションは空間をトータルで鑑賞するもの」とあった。

   

※ 旧三菱鉱業寮の外観です。旧永山邸は右側に繋がっていますが、光量が足りなく省略します。

 時間が18時からとあって、周りが暗くなった17時30分過ぎに、サッポロファクトリーの背後にある旧永山武四郎邸と併設する旧三菱鉱業寮を訪れた。告知された時間前なのでもちろんインスタレーションと称するピアノ演奏は始まっていなかった。邸内や寮内を巡ってみたが、特にいつもと変りなく清掃が行き届き静かな佇まいだった。旧三菱鉱業寮の2階のロビーにあたるところに電子ピアノが一台据えられていた。

   

 ※ 演奏は旧三菱鉱業寮の2階のロビー的なところで行われました。遠くに林氏が写っています。

 やがて18時になるとピアニストの林氏が登場してピアノを弾き始めた。特に曲紹介などはなく、耳に心地よい環境音楽のような、ゆったりとしたテンポの曲が次から次へと演奏された。座席などは設けないということから、訪れた人たちは各部屋を回りながら流れてくる音楽に耳を傾けるといった感じだった。中には和室にどっかりと座って聴いている人たちもいたようだ。

   

   ※ 演奏中の林佳一郎氏です。

 確かに由緒ある建物の室内に身を置きながら、静かに流れる音楽に耳を傾けるというのは気分が悪かろうはずはない。しかし、私にはその行為がどこか既視感のある行為に思えたのだ。つまり、今や私たちの周りには音楽が絶えずあり、どのような場にあろうとも音楽が耳に入ってくる環境にあるように思えるのだ。敢えてインスタレーションなどと称しなくとも、旧永山邸においても、旧三菱鉱業寮においても、日常から音楽を流しながら建物内外を鑑賞するようにすれば良いのではないか?などと思ったりしてしまったのは、新しいものを受け入れ難くなっているシニア年代の特徴なのだろうか?

   

   ※ 旧永山邸の一室です。      

   

   ※ 旧三菱鉱業寮の一室です。

        

        ※ 唯一美術品らしいものとして旧三菱鉱業寮の一室に展示されていた像です。

 もっとも、主催者に言わせれば「もっともっと奥の深いものですよ」と言われてしまうのかもしれないが…。

 

 サッポロファクトリーのクリスマスツリー

 サービスショットです。旧永山武四郎邸に向かう前にサッポロファクトリーに寄りました。そしてアクアリウム内に飾られている恒例の大きなクリスマスツリーをカメラに収めました。ツリーは昨年もレポしましたが、時間の経過とともにLED電球の色が変化するタイプですが、今回はその中の一色だけにします。また、アクアリウム内には光のトンネルがありましたので、そちらも一枚だけ載せることにします。